一見、金融と関係ありそうでも、信用情報と無関係の業態もある
繰り返しになりますが、クレジット会社は原則的に、信用情報機関への加盟を義務付けられています。そして、一定の情報については、全ての信用情報機関の間で共有されています。審査される側の私たちにとってみれば、これまでのローンやクレジットカードの情報は、古くなったもの以外は全て、信用情報として記録され、審査の際に参照されているという認識をもつべきでしょう。しかし、いくつかの例外もあります。金融サービスのなかには、信用情報機関に加盟していない業態も存在します。例えば、「質屋」がその一つです。質屋を利用する際に信用情報が参照されることは基本的にありませんし、質屋を利用した記録が報告されることもありません。
また、信用情報をどのように記録するかは、クレジット会社によって異なります。もちろん、一定のルールは存在しますが、細部まで厳密に定められているわけではありません。支払いが滞れば「延滞」として報告されますが、1日でも遅れれば記録が残るのか、月をまたいだ時点で記録が残るのか、そういった具体的な運用については、会社ごとに異なります。そのため、自分の信用情報がどのように記録されているか、一度くらいは確認してみるといいかもしれません。
このような信用情報機関の仕組みが整備され、活用されているのは、日本や欧米などの先進国のみだといわれています。こういった高度で信頼性の高い仕組みがあるからこそ、与信判断の手間やコストが低くなり、質の高い金融サービスが受けられるのですね。日本では今はまだあまり馴染みのない個人信用情報ですが、意識してみるといいかもしれません。