マレーシア/クアラルンプールの観光

マレーシア最大級のヒンズー寺院バトゥケイブ/KL近郊

首都クアラルンプール近郊にあるバトゥケイブ。サリーやパンジャビなど、色鮮やかなインド系の民族衣装を着た人が集う、マレーシア最高峰のヒンズー教徒の聖地です。ここに訪れると、あれ?私インドに来たんだっけ?と思うぐらいディープなインド文化が息づく場所。それが“多民族国家”マレーシアという国なのです。

古川 音

執筆者:古川 音

マレーシアガイド

マレーシアのヒンズー教徒の聖地、バトゥケイブ

バトゥケイブ

ゴールドに輝く銅像は、インドの神様ムルガン神。バトゥケイブのシンボル

インド系マレーシア人、結婚式

結婚式の参列者。普段見かけるインド系マレーシア人の女性はズボン姿のパンジャビが多いのに、このときはみな洒落たサリーで着飾っていた

多民族国家マレーシアで、マレー系、中国系に次ぐ民族の数であるインド系マレーシア人。彼らの多くはヒンズー教徒で、バトゥケイブはそんな彼らが人生の節目に訪れる祈りの場所です。以前ここに訪れたときは、小さな赤ちゃんを抱っこして、日本でいうところのお宮参りをしているファミリーを見かけましたし、若いカップルが結婚式をあげている場面に出くわしたことも。このときは「あなた達もお祝いしてあげて」と参加者に促され、列に並んで新郎新婦と握手したこともあります。そういう意味では、バトゥケイブは観光スポットでありながら、地元の人の普段の生活が垣間見える場所でもあるのです。

 

272段の階段、その先には神秘的な洞窟

バトゥケイブ、階段上

洞窟の隙間から太陽の光がスーッと筋になって地面を照らしている。神秘的な空間なのに、「首に蛇を巻いて写真を撮らないかい?」と観光地ならではの呼び込みがいるのもマレーシアらしい

バトゥケイブに入ると、まず金ピカの巨大な銅像に目を奪われます。クジャクに乗って野山を駆け巡り、敵と戦った軍神、ムルガン神。日本でもおなじみの象の神様、ガネーシャの弟です。

その横に272段の急な階段があり、その上に洞窟が広がっています。暑い炎天下での長い上り階段は正直げんなりしますが、子どももご年配の方もちょっと頑張れば登れるレベル。ただ、マレーシアの階段は1段ずつの高さが一定ではなく、低かったり高かったり斜めだったりして、この地味な攻撃が意外に体にこたえます。

階段を上りきると、そこは洞窟になっています。湿っぽくひんやりとした神秘的な雰囲気。神殿があり、静かにお祈りをしている信者も見かけます。ぐるっと一周をしてまた長い階段を下りたら、左手にある屋台で生のココナッツジュースでクールダウンしましょう。生のココナッツジュースは体の中にたまった熱を取ってくれる効能があり、暑い日の飲みものにぴったりです。

タイプーサム

タイプーサム

タイプーサムの様子。祭りに参加する信者は、交通手段を使わず必ず歩いてバトゥケイブにやってくる。男性は、背中やほっぺたにフックや釘をさし、そこに神聖な果物であるライムを吊り下げたりする

タイプーサムの様子

タイプーサム当日。階段をぎっしりが埋めつくしている。

さて、バトゥケイブに関する情報をもうひとつ。バトゥケイブでは毎年1~2月ごろに「タイプーサム」という祭りが行われます。約80万人もの信者が全国から訪れ、階段をのぼり、洞窟内にある神殿を目指します。このタイプーサム、本国インドでさえも、危険という理由で禁止になった奇祭なのです。

なぜなら男性の信者は、神への信仰心を表現するために、背中の皮膚に直接フックをひっかけて果物を吊り下げたり、カバディという重い山車を1人で背負ったりするのです。鉄串が頬に貫通している人がいたりと、かなり痛そう。また、神聖なミルクポットを頭の上に抱えた状態で、272段の階段を上っていく子どももいます。参加者はほぼトランス状態で、釘を体に刺していても痛さは感じないとか。目撃した友人によると、階段上の神殿で信者はトランスを解かれ、そこで突然、痛みや疲れを感じだすそうです。

人の多い祭りなので、個人で行くよりも、ウェンディーツアーなどの旅行会社主催のツアーに参加するほうが便利で安心です。引ったくりも多いので、軽装で、現金はあまり持たずに。身の回りには充分に注意しましょう。

<DATA>
■Batu Caves(バトゥケイブ)
住所:Batu Caves Sri Subramaniam Temple, Kuala Lumpur 68100, Malaysia
営業時間:8:00~19:00
無休
アクセス:KLセントラル駅よりKTMのBatu Cave駅よりすぐ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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