投資信託/NISA(日本版ISA)とは?その活用法

NISAで投資デビューするならバランス型ファンドで

NISAを通じて購入できる商品は、上場株式、株式投資信託ですが、上場株式にはETFやJ-REITが含まれますし、株式投資信託にもさまざまなタイプのファンドがあります。ただ、投資の初心者で、これから資産を築いていくという人は、まずバランス型ファンドでの運用を検討してみてはいかがでしょうか。

鈴木 雅光

執筆者:鈴木 雅光

投資信託ガイド

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はじめての投資ならバランス型ファンドが候補に

1本で国内外の株式と債券に分散投資できるバランス型ファンド

1本で国内外の株式と債券に分散投資できるバランス型ファンド

全く投資をしたことがない。けれども、話題になっているNISAを活用して初めての資産形成に挑戦してみたい。そう考えている20代、30代の人は、まずバランス型ファンドでの運用を前提にして、投資計画を考えてみてはいかがでしょうか。

バランス型ファンドとは、株式や債券などを組み合わせた、ミドルリスク・ミドルリターン型のファンドです。株式だけで運用されている投資信託に比べて、価格変動リスクは小さく抑えられていますが、債券のみで運用されているファンドよりは高めのリターンが期待できるというイメージです。

たとえばセゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」などは、その典型的なファンドのひとつといってよいでしょう。同ファンドの基本ポートフォリオは、株式と債券への投資比率を50%ずつとし、それぞれ世界中の市場に分散投資しています。つまり、このファンドを1本保有するだけで、世界中の株式と債券市場に分散投資したのと同じ投資効果が得られるのです。ちなみに、セゾン投信もNISA口座を取り扱っています。

どの投資信託でも運用の継続性は要チェック

ただ、投資信託の場合は、どの商品を選ぶにしても、運用の継続性があるかどうかという点を、しっかりチェックする必要があります。というのも、解約によって資金流出が著しくなると、繰上償還されるリスクが高まるからです。

なぜ繰上償還されるのかというと、それ以上運用を継続しても、投資信託会社にとっては何のビジネスにもならないからです。

投資信託会社は、ファンドの純資産残高に対する一定率を、運用管理費用として受け取っています。当然、純資産残高が少なくなるほど、受け取れる運用管理費用が減るため、そのファンドを維持していくと、経営的には赤字要因になってしまうのです。だいたい、純資産残高が30億円を割り込んでくると、繰上償還リスクが高まるといわれています。

着々と純資産残高が増えているファンドを選ぼう

特に資産形成層の場合、長期的に資産を増やしていきたいというニーズが大きいでしょうから、ファンドもできるだけ長期投資できるものを選ぶのがポイントになってきます。その意味でも、繰上償還リスクの高いようなファンドは、最初から候補に入れないようにすることが肝心です。

その際の見極めポイントは、純資産残高の推移です。絶対水準で30億円を割り込んでいるファンド、現状では30億円を超えているけれども、徐々に減少傾向をたどっているファンドは、避けたほうが無難でしょう。100億円を超えていれば、まずまずです。

バランス型ファンドを用いて運用する場合は、長期保有を前提にして、まずはしっかり純資産残高が積み上がっているものを選ぶようにしてください。
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