薬剤師/薬剤師とは

薬剤師のお仕事 薬剤師養成予備校編

多くの資格には、取得に向けた授業を提供する予備校があります。薬剤師も例外ではなく、薬剤師を目指す多くの生徒たちが、同様の学校に通い国家試験の合格を目指しています。そこで教壇に立つ講師は現役の薬剤師です。講師として働く薬剤師の仕事を見てみましょう。

久保田 嘉郎

執筆者:久保田 嘉郎

薬剤師ガイド

薬剤師になるための予備校

薬剤師国家試験予備校

薬剤師を目指す薬学生のための予備校があります

弁護士や司法書士、税理士等の資格を取得するための予備校があるように、薬剤師になるための予備校というものも存在します。

とはいえ、薬剤師国家試験の受験資格には「薬科大学を卒業していること」とあります。では、それらの学校ではどのような生徒にどのような授業が行われているのでしょうか。

第98回薬剤師国家試験の結果を見てみると、受験者が1万1288人で合格者が8929人です。合格率は79.1%で2359名が不合格になっています。

不合格だった生徒の多くは、1年間の受験勉強を通して翌年3月の試験に再び臨みます。

つまり、薬剤師の予備校というのは薬学部を卒業後、残念ながら国家試験に落ちてしまったこのような学生を対象にしている学校なのです。

現在、これらの予備校は大手から中小まで数社程度が存在し、運営主体も学校法人から株式会社まで様々です。

大手予備校は全国に校舎を構え、大学の講義のような授業を行っていますが、中にはマンツーマンで授業を進める塾のような形式のところもあります。

予備校講師のお仕事

予備校での授業風景

薬剤師国家試験を目指すための予備校、そこで働く講師も薬剤師です

大手の予備校に勤務する薬剤師の仕事を見てみましょう。

講師としての仕事は各校舎での授業が中心ですが、他にも授業の合間に行う小テストや模擬試験の作成、模範解答・解説作りも行います。

また、勉強方法のアドバイスや受験を控え不安を抱えがちな生徒の相談にのることも大切な仕事です。

校舎での授業のほかにも、全国の薬科大学に出張して講義を行うこともあります。

現在、ほとんどの私立薬系大学が予備校に出張講義の依頼をしていて、薬学生の多くは5,6年次にこれらの予備校講師による授業を大学内で受けることになります。

予備校講師は国家試験向けの受験勉強のプロなので、ゴロ合わせなどを利用したり、重要ポイントを印象づけるように、何度も説明するなど生徒が理解しやすいような授業を提供しています。

予備校によっては講師が営業職も兼ねていて、全国の薬科大学をまわりこれらの国家試験対策授業の紹介や、採用に向けた提案をしているところもあります。

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