内・外を選ばない、新世代のガーデンファニチャー
「BRICK」や「GHOST」のカバーは気軽に交換できます。生成り風の白いコットンやシルバーメタリック、防水仕様の生地の他、厚手のキルティングなど、様々なタイプが揃っています。シンプルなフォルムのソファは、カバーで全く違ったものに見えます。季節ごとに服を変える感覚で、部屋の模様替えも出来ますね。
同社のモダンデザインを決定づけたヒット作「GHOST」も、パオラ女史の思想をよく表現しています。今までのソファになかった生成りのシャツのような気楽さがあり、肘や背が薄いので2人掛けのスペースに3人掛けを置けます。こうした軽快さがここ数年、フランスの若者にも受けています。白いシワ感のあるコットンカバーは、名前のとおりGHOSTのように空間に溶け込み、自己を主張しない「禅」の静けささえ感じます。一方、アルミ箔を貼ったような光沢シルバーのカバーもあり、色々な着せ替えを楽しめそうです。
「INOUT」シリーズ。アウトドア用家具というよりは、内・外両用というジャンルの家具です。陶製スツールはベトナムの焼き物で、ムラ感のある表情が素敵です。部屋の中に置いても涼し気な雰囲気がだせますね。ソファには防水式ポリウレタンフォームを使用し、ある程度の雨がかりにも対応します。
一方、籐家具メーカーの経験を生かした「INOUT」というシリーズもあります。内・外両用の家具シリーズで、ソファやテーブル、陶製スツール、丸パイプのロッキングチェアなどが揃っています。外部用といっても、風雨がそのままかかる場所ではなく、屋根のあるデッキやパラソルの下、サンルームなどで使われることが多いようです。ソファのクッションには、防水式ポリウレタンフォームが使われ、耐水ファブリックスカバーは取り外し可能です。このクッションは水を弾くというよりは、浸透させて水を抜くタイプのようです。ヨーロッパではここ数年、内と外に同じデザインのソファなどを使い、境界を曖昧にしていく提案が多くなっています。
ショールームでも、丸パイプのチェアや陶製スツールを室内で使い、クロスオーバーな提案をしていました。
新作「BRICK」のキャビネットとミラー。扉はボタン留めのファブリックス張りです。ミラーの弾けたデザインもいいですね。2009年には木製チェアメーカーを傘下におさめ、木製家具も徐々に充実してきました。
ショールームオープンにあわせ来日したミケーレ氏は「ジェルバゾーニのリビング家具は、コンパクトな部屋でも色々な愉しみ方ができるので、日本の住環境にもピッタリでしょう」といいます。様々な素材や色を組み合わせ、自分なりの部屋づくりを楽しんでみてはいかがでしょうか?
取材協力:
GERVASONI TOKYO、Webマガジン
コラージ