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株価10倍も!?電気自動車の大本命テスラ・モーターズ(2ページ目)

テスラ・モーターズ(TSLA)の電気自動車が話題に!他社を圧倒する走行距離と性能。そして、ボトルネックだった価格も随分下がってきました。一大旋風を起こせば、株価が10倍以上になる可能性も十分にあります。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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ガソリン車と比較しても十二分の性能を持つ電気自動車

テスラ社の電気自動車の部品の4割ほどは日本製ともいわれますが、心臓部であるリチウムイオンバッテリーはパナソニックとの共同開発品です。テスラ社はトヨタやベンツにもバッテリーや電気モーターを部品として提供しています。また、トヨタとは電気自動車における共同開発で提携しており、カリフォルニアにあるトヨタとGMの旧共同工場だった場所で生産しています。

BMWは同社初の電気自動車「i3」シリーズを発表しました。日産も「リーフ」という電気自動車を販売しています。これら大手の自動車メーカーの電気自動車の評判はイマイチの模様です。「環境には良いし、電気自動車としてはよく走るが……」などという条件付きの評価が精一杯であり、実際に乗るには高価な割に走行距離が短く、パワーも物足りないかもしれません。

しかし、テスラ社の最新モデルは1回の充電で最大500km走行でき、時速100キロに達するまで4.4秒しかかからないという優れものです。リミッターを外せば最高速度は200キロを軽く超えます。また、前のモデルである「ロードスター」は、自動車番組のテストドライブで「ポルシェ911・GT3」と同じラップタイムを叩き出したこともあるようです。

このように、テスラ社の電気自動車はガソリン車と比較しても十二分な性能を持っています。デザインも非常に洗練されており、あらゆる面で同社の電気自動車は、ガソリン車大手他社の作る電気自動車を大きく上回っています。

ボトルネックだった価格も解消しつつある

残りのボトルネックは価格でした。大量生産には程遠いベンチャー企業であったため、前作のモデルは1000万円を大きく超える価格でした(その価格でも大赤字)。それでも当時からハリウッドスターやカリフォルニア州知事に乗られていました。

同社の目的は、一般の人々に実用的で手ごろな電気自動車を提供することにあります。数百名だった同社従業員が1500人、3000人を超えてくるとともに、量産化・効率化により、最新モデルは米国で600万円少しまで下がってきました。そこまでに資金の尽きなかったことが成功要因だったと思います。

2013年後半から発売予定の日本ではもう少し高くなるかもしれません。しかしながらベンツ、BMW、アウディなどの高級モデルと肩を並べる価格となってきました。定価から日本では100万円、米国でも7500ドルの補助金が電気自動車購入時についてきます。加えて自動車取得税、重量税、毎年の自動車税なども免除あるいは軽減され、なんといってもガソリンを一切使わないので、年間の燃料費が大幅に安くなります。

米国の調査における年間の平均的な燃料費の比較

米国の調査における年間の平均的な燃料費の比較(クリックで拡大)

上のグラフは、米国の調査における年間の平均的な燃料費の比較です。電気自動車(グラフ中の青い部分)は、ガソリンやハイブリット車に比べて大幅に燃料費を節約できます。

もちろん日本とアメリカでは、年間に走る距離やガソリン代も全く違います。日本に置き換えると、月に500キロ近く走るとしても、年間の燃料費(電気代)は合計5000円ほどにしかなりません(※ガソリンの場合、ガソリン代を1リッター=156円、燃費を1リッターあたり10キロとして計算すると、9万3600円)。

同社会長の別会社はカリフォルニア州サンマテオ市にある有名なソーラーパネル設置企業(昨年末IPOし株価4倍で注目されている会社)なので、ガレージの上に太陽光発電を取り付けることが推奨されています。

補助金、免税、維持費の安さを全て考慮に入れると、トータルコストはドイツ車の高級モデルと比べてかなり安くなるのではないでしょうか。この新しいモデルは全世界でよく売れると思うので(今年後半より欧州、日本へも投入)、同社はさらなる量産体制を確立し、格段に安い次モデルが出てくると予想されます。より安くなればさらに購入者が増え、同社の今後の成長は計り知れないものになると思います。

今後、株価が10倍になる可能性が?次ページでは同社の可能性を探ります>>>
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