米国の優良株30銘柄からなる「ダウ平均株価」

NYダウを構成するのは、米国だけでなく世界を代表する30社

NYダウを構成するのは、米国だけでなく世界を代表する30社

ニューヨークダウ工業株30種平均株価指数(以下、NYダウ)とは、ダウ・ジョーンズ社が1896年に12銘柄による平均株価として開発したもの。1928年からは、現在の形である30銘柄から計算した平均株価となっています。

NYダウの特徴は、「優良株30銘柄」としている点です。通常、日本の株価といえば日経平均株価を取り上げることが多いでしょう。日経平均株価はそれなりに偏りがあるともいわれますが、それでも225種類の平均株価指数です。しかし、世界の株式市場で日経平均株価よりも断然注目されるNYダウは、たった30銘柄の平均株価指数なのです。もっとも、NYダウの構成銘柄の時価総額は650兆円を超えます(2015年10月末時点)。東証1部全1896銘柄の時価総額は369兆円ですから、一つひとつの企業がいかに巨大かがわかります。

また、指数の計算方法は時価総額で構成ウェートを算出する「加重平均」ではなく、見た目の株価を単純に平均した「単純平均」です。したがって時価総額が大きい銘柄よりも、見た目の株価の大きい銘柄の構成ウェートが高くなります。たとえば、下記の2015年10月末時点の構成銘柄と構成ウェートで1位のゴールドマンサックスの株価は187.5ドルであるのに対し、30位のシスコシステムズの株価は28.85ドルです。ちなみに日本の日経平均も同じように「単純平均」によって計算されます。
世界的に最も有名な株価指数であるNYダウ。しかし構成銘柄はたったの30銘柄!

世界的に最も有名な株価指数であるNYダウ。しかし構成銘柄はたったの30銘柄!


NYダウは相場動向やマネーの行き先を示すバロメーター

NYダウは米国、というより世界を代表するグローバル企業30社によって構成されています。株をやったことがない人にとっても、IBMやアップル、コカ コーラ、マクドナルド、ジョンソンエンドジョンソンなど、なじみがある企業が多いのではないでしょうか。

NYダウ採用銘柄は世界をまたにかける多国籍企業がほとんどであり、米国だけでなく、世界各地で事業展開をしているのです。つまり、NYダウは30銘柄の平均株価指数とはいっても、米国経済だけを反映したものではなく、世界経済を反映した指数ともいえます。

逆に、指数構成比率が高いゴールドマンサックスや、3M、ボーイング、ユナイテッドテクノロジーズなど、これらの企業が有利になる動向が出れば、米国株が上がりやすくなるとも取れます。このような視点から株価を考えてみるのも面白いと思います。

その一方で、成長株投資に重点を置く投資家にとって、NYダウ採用銘柄を取引することはあまりないでしょう。なぜなら、これらはすべて成熟企業であるからです。それでも、どの投資家も毎日NYダウをチェックしているものと思います。NYダウは相場の方向やマネーの行き先を示すバロメーターなのです。

ドル高で米国のグローバル企業はダメージを受けている

そしてもう一つ、この構成銘柄から読み取れるものがあります。

これらの企業は米国だけでなく、世界各国で事業展開をしているため、当然、現地通貨建ての売上を多く持っていることになります。そうするとドル安になるほど、最終的にドル換算で連結したときの業績が、為替効果によってかさ上げされることになります。逆にドル高になるほどドル換算した時の業績は悪くなります。2015年10月末現在は米ドルの金利先高感からドル高となっており、米国企業は大きなダメージを受けているところです。これが、ドル金利を決定するFRBを悩ます一因となっているとも言えます。

参考:グローバルリンクアドバイザーズの最新投資情報


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