赤ちゃんを通して家族愛に和まされる
■作品名男はつらいよ 寅次郎子守唄
■監督
山田洋次
■主演
渥美清、十朱幸代、倍賞千恵子、前田吟
■DVD発売元
松竹ホームビデオ
日本の傑作、人情映画「男はつらいよ」シリーズ第14弾「男はつらいよ 寅次郎子守唄」は寅さんが子育てに挑戦するユニークな内容となっています。おすすめの理由は、美人看護士に会わせないように一家が奮闘、子育てより恋のキューピット役が似合う寅さん、一家に愛された赤ん坊などです。
美人看護士に会わせないように一家が奮闘
今回の寅さんが柴又に帰る理由は、旅先で赤ん坊を押しつけられた理由から。結局、赤ん坊は一家で育てることになるわけですが、ある日のこと赤ん坊が高熱を出して病院に連れて行くことになります。病院には美人看護士の木谷京子(十朱幸代)さんが勤務しており、この看護士を見て寅さんファミリーは、寅さんならすぐに惚れると確信して、看護士に会わせないように奮闘します。ところが、寅さんはその美人看護士に会ってしまい、いつものように惚れてしまいます。
結果的には駄目だったのですが、一家も惚れやすい寅さんにはほどほど愛想尽かしていることがわかり、なんとか止めようと色々考えているのが面白いです。
子育てより恋のキューピット役が似合う寅さん
美人看護士に会ってさっそく惚れてしまう寅さん。彼女に探りを入れていると、彼女のことが好きな男性がいることが判明します。その男は彼女が所属しているコーラスグループのメンバー、大川弥太郎でした。ある悪戯を詫びに弥太郎がいる下宿を訪ねる寅さん。そこで酒を交わすとすっかり意気投合して、寅さんは恋のキューピット役を買うことになります。酔った勢いもあり、そのままがつんと告白しろとアドバイスを送る寅さん。弥太郎も勇気を出して告白に向かいます。
一家に愛された赤ん坊
寅さんが拾ってきた赤ん坊を育てることになったわけですが、この赤ん坊の世話で一家は大忙し。最初は赤ん坊のおしめを変えたり、ミルクを用意したりと大変なのですが、本当の家族のように愛されていきます。しかし、この赤ん坊は元の父親が訪ねてきて返されることになります。赤ん坊がいなくなると急に寂しくなったのか、おいちゃんもおばちゃんも、あの児が寅の本当の子供だったらと思うように。赤ちゃんを通しての家族愛に和まされます。