ミュージカルが苦手な方にもお薦めな新しい形のエンタメ作品
『ジーザス・クライスト=スーパースター』

■監督
ノーマン・ジェイソン
■主演
テッド・ニーリー
■DVD/Blu-ray販売元
ジェネオン・ユニバーサル


70年代に製作されたミュージカル映画
私のオススメはロックミュージカル

「ジーザス・クライスト=スーパースター」です!


70年代と言えば、アメリカはベトナム戦争の傷を国中が引き摺り、イギリスは長引く不況で国全体の士気が落ち込んでいた時代。

そんな時代の負のエネルギーに押しつぶされてしまわないよう、アメリカではフラワーチルドレンやヒッピー、イギリスではパンクロックと言った若者たちの文化が盛り上がり、彼らによって新しい形のエンタメ作品が次々と生み出されました。

この「ジーザス・クライスト=スーパースター」はそんな時代に作られた映画らしく、俳優が役の扮装をして出てくるのではなく、ヒッピーファッションの若者たちが、砂埃が舞う砂漠の中をトラックに乗って登場するシーンから始まります。

監督のノーマン・ジェイソンはここで「この物語は2000年前のお話ではなく、今を生きる僕たちの物語なんだ」というプレゼンをしているのですね。(そもそも監督は舞台版を観ていないそうです)

砂漠に着いた若者達はガンガンのロックが流れる中、踊り、叫び、いつの間にか役の人物に変化していくのです。

そしてパワー炸裂のロックミュージックと共に描かれるのは「キリスト最後の7日間」

神と呼ばれる男と、彼を支える娼婦マリア、彼の信奉者達、そして裏切者のユダ……

「キャッツ」や「オペラ座の怪人」で有名になった作曲家、アンドリュー・ロイド・ウェバーがこの作品を書いたのは何と彼が22歳の時! 今ではすっかり大御所と言ったイメージが強いロイド・ウェバーですが、22歳の時はこんなにトンガった作品を書いていたのも驚きです。

日本では劇団四季が鹿賀丈史さん、久野綾希子さん、市村正親さんらの出演で1973年に上演して以来、通常の「エルサレムバージョン」だけではなく、歌舞伎をモチーフにした「ジャポネスクバージョン」もレパートリー作品として定期的に公演しています。

舞台とは一味違う70年代の空気感と砂漠の熱さが画面から立ち上る映画版。「ミュージカルはちょっと……」なんて方にもお薦めです! カッコいいですよ!

1971年に公開されたオリジナル映画版の監督はノーマン・ジェイソンです。




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