閉ざされた場所に住む人々の友情や心の葛藤を描いた名作
■作品名カッコーの巣の上で (1975年アメリカ)
■監督
ミロス・フォアマン
■主演
ジャック・ニコルソン
■DVD/Blu-ray販売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
この映画はアメリカンニューシネマの中でも社会批判のようなものが強く表れていて、ジャンルを決めかねるのですがジャック・ニコルソンをはじめとする精神病院という閉ざされた場所に住まう人々の友情や心の葛藤と苦悩の描きかたは、ある種の青春映画とも思えるのでこちらのトピックに投稿します。
ジャック・ニコルソン演じるマクマーフィは、精神異常を装って刑務所での強制労働を逃れようと精神病院に入院するのですが、実際は精神病ではないので薬も飲まず、高圧的に患者を統制しようとする病院側に反抗し、自由を勝ち取ろうとするのです。
体制と反体制。
小さな社会の縮図のよう。
まったく喋らないネイティブアメリカンのチーフを始め、患者達のキャラクターも面白く見ているうちに愛着が湧いて来て、彼らを苦しめる冷血な婦長がものすごく憎たらしい。
(バック・トゥ・ザ・フューチャーのドクで有名なクリストファー・ロイドや若かりし頃のダニー・デビートなどが患者役で出演しています)
ストーリーが進むにしたがってハチャメチャながらも人間らしいマクマーフィを応援したくなるのですが、彼らを待つ結末はさすがアメリカンニューシネマと唸るちょっとショッキングなものです。
悲劇的だけど私は新しい世界の夜明けを感じることができるこの映画のラストシーンが大好きです。
第48回アカデミー賞受賞作品で、今でもアメリカンニューシネマの名作と謳われるこの作品。
一筋縄ではいかないのですが、見てみる価値があると思います。