SF映画のパイオニア!スピルバーグ監督のイマジネーションと技術を詰め込んだ名作
■作品名未知との遭遇
■監督
スティーヴン・スピルバーグ
■主演
リチャード・ドレイファス、フランソワ・トリュフォー
■DVD/Blu-ray販売元
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
タ~ラターラーラー、タ~ラターラーラー。
あの交信の音楽というか音が流れてくると、こう、何かが始まる、という感じがしませんか。わたしはします。そして巨大な宇宙船が飛来していないかと、思わず空を見上げたくなります。
1970年代は、SF映画のエポックメイキングともいえる作品がうみだされた時代だと勝手に思っていまして、1979年に製作公開されたこの「未知との遭遇」もその一つでしょう。
物語は、実際のUFO目撃譚をドキュメンタリーで追うように、複数の場面が展開します。
20数年前に、砂塵の中に消えたはずの戦闘機。消失当時とまったく変わらない、真新しいままのそれを調査すべく派遣された一行のリーダー
ラコームが発見の様子は語る。
インディアナポリスの交信コントロール・センターでは、スクリーンに未確認飛行物体の姿が写し出され、TWA機より、不思議な物体を見たという連絡が入る。
同じ頃、インディアナ州のある人里離れた一軒家では、バリーという少年が、不気味な震動で目をさまし、まるで何かに導かれるように家をとびだしてしまい、母親はその後を追うが……。
その他バリーと同じ街に住む電気技師のロイも同じように不可解な現象を体験し、仕事も家庭もそっちのけで解明しようとするうちにワイオミング州のデビルズ・タワーに行き着くのです。
後は観てのお楽しみですが、明らかな怪現象をごまかそうとする政府、謎を執拗に追う人々、圧倒的科学力を見せつけるような巨大なUFO……。後のSF映画でおなじみの風景のすべてが、この作品には詰まっていると思います。
現在は巨匠と呼ばれているスティーブン・スピルバーグ監督が、これでもかとイマジネーションと技術を詰め込んで、まだ足りないと、複数のバージョンを作ったこの作品。SF映画のパイオニアの意気込みを、きっとあなたも感じると思います。