イタリアの小粋な実用車も50万円以下から
もう一台ご紹介したい、50万円以下から狙えるおいしい中古車は、フィアットパンダ(旧型)です。全長3535mm×全幅1590mm。全高はルーフレールがあると1570mm、ないと1535mm。ボディは11色用意されました。ベースグレードでも前席サイドエアバッグ装備です。乗車定員は4名ですのでご注意
パンダと言えば初代の、ジウジアーロデザインによるカクカクした車が大人気となり、今も初代ミニやチンクエチェント同様に、ちょっとしたビンテージカーとして根強い人気があります。
ご紹介するのは、その大きな名前の2代目を背負ってしまったがゆえに、日本ではなかなか評価が高まらなかった車。とはいえ、パンダって名前さえつかなければ……と、思ってしまうような内容の車なのです。
日本デビューは2004年7月。もともとパンダとしてではなく別の名前で出る予定でしたが、諸般の事情でパンダを襲名。こちらも2003年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した実力車です。
もともとヨーロッパで人気の出てきたSUV風のモデル(例えばクロスポロなど)だったため、初代とは異なり少し背の高いプロポーション。ベースグレード以外にはルーフレールも備わっています。
デビュー当初のシートカラーは写真のブルーと、イエローのみ。グレーとか黒はないんです。プラスチッキーなインパネですが、そのデザインやシートカラーと相まって、おもちゃっぽくていいですよね
1.2Lエンジンにデュアロジックと呼ばれる2ペダル5速MTの組み合わせ。VWのダブルクラッチMTであるDSGとは違い、シングルクラッチゆえ、オートで走るとギアが切り替わる際に少しギクシャクします(MT車のように操れるマニュアルモードもあります)。
しかし、ギアが切り替わる直前に一瞬アクセルを抜いてやる、つまり文字通りMT車のように扱ってやると、これはこれで楽しく走れます。これをマスターすると、何となく「自分の車」感が強まるから不思議。
またしっかりとストロークする足回りと相まって、イタリアの小型実用車というキャラクターにピッタリだと個人的には思っています。
そんな味わい深いコンパクトカーが原稿執筆時点では、19.8万円(2005年式/7.8万km/修復歴なし)から買えるのです。新車時157.4万円でしたから約13%の価格です。
50万円以下で走行5万km未満の中古車はもちろん、ツインサンルーフ装備のグレードであるプラスやマキシ、世界的に有名な雑貨ブランド・アレッシィとのコラボモデルも見つかります。
ルーテシアもパンダも、ヴィッツやマーチと同様のコンパクトカー。ただお洒落度は……。日常よく使う車を「下駄グルマ」と言う人もいますが、この2台はさしずめ、フランス製またはイタリア製のスニーカーですよね?
このように、50万円以下でもしっかり調べてみれば、お買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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