早期教育・幼児教育/早期教育

赤ちゃんからバイリンガル教育(2ページ目)

これからは英語ぐらい話せて当たり前。日本語だけじゃ通用しない! とばかりに、バイリンガルを目指して教育に熱が入ります。賛否両論ありますが、デメリットを上回るメリットを感じるご家庭も少なくないようです。世界規模の視点と対応力を持つためには、外国語を身につけると一石二鳥!?

小林 サラ

執筆者:小林 サラ

早期教育・幼児教育ガイド

乳幼児からのバイリンガルのメリット

study English♪

study English!

先にデメリットを挙げてみましたが、もちろんメリットもあります。バイリンガルになると、母国語しか話さない人とは違った脳を使うことになります。例えば、矛盾する情報に対して、母国語しか話さない人は前頭前野だけを使うのですが、バイリンガルはブローカ野も使います。つまり、常に脳が活性されている状態です。
歳をとるまでバイリンガルを活かした暮らしをすると、認知症になる年齢が平均4年遅いという結果も出ているほど、脳が元気でいられるようです。

そしてもう一つ、特筆すべきは、事実に基づいた判断ができて惑わされにくくなることでしょうか。他者の考え方を理解することも得意になりやすいとも。
2つの言語を操るバイリンガルは、一つの見方に囚われず多面的にものごとを見ることができます。事実そのものに応じて対処することを、一つの言語から他の言語へ頭を切り替えることで訓練されているのですね。さらに、相手に合った言葉を選んで話すために、他者視点の習得が得意になるのでしょう。

世界でも一人っ子が増える今、バイリンガルが必要に

ママといっしょにお勉強~

ママといっしょにお勉強~

日本のみならず世界中で一人っ子が増えています。両親から溺愛され、大切に守られ、自分中心で育てられてしまう子どもたちが増えることは、社会づくりの中では弊害もありますよね。

そんな中、バイリンガル教育を受けることで、他者理解が得意になり、より多くの人とコミュニケーションができるようになるでしょう
飛躍しますが、他者視点をもちながら、自分の意志や考えを伝え、お互いのメリットを考えながら仕事ができるようになる人材を多くもった国が、栄えていくのは歴史が証明しています。

子どもの将来に世界を見据えて、バイリンガルを育てる工夫や様々な国の言葉を耳にする機会を作っていらっしゃるご家庭もあるかと思います。ただ、ビデオやテレビを通じて学習している場合、英語を習得することに多くを期待しないほうが良さそうです。幼児はビデオやテレビで見たものの理解は、実物から教えてもらった理解に比べて低いという実験結果があります。

それでも、まったく外国語に触れないよりはずっと有益です。最初は遊びからでもOKなので、他言語のシャワーで耳や脳を慣らしてあげてくださいね。

※参考文献 
Goetz, P, J. The effects of bilingualism on theory of mind development. Bilingualism Language and Cognition 6:1-15(2003)

Kuhl, P. and Rivera-Gaxiola, M. Neural substrates of language acquisition. Annual Review of Neuroscience 31:511-34(2008)

Gervain, J.,and Mehler,J. Speech perceptions and language acquisition in the first year of life. Annual Review of Psychology 61:191-218(2010)
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