ネット定期の中には普通預金の25倍の金利も!
銀行のネット支店やインターネット専業銀行(ネット銀行)で取り扱う定期預金のことを、ネット定期と呼んでいます。一般的な定期預金よりも金利が高く、キャンペーンでよりいっそう高い金利を提示する銀行もあります。ネット定期を利用するには、提携金融機関やコンビニのATMから入金→ネット上で定期に振り替え、という手順が必要です。そのため、金利だけでなく、身近なところにあるATMから入金できるかどうかが、ネット定期を選ぶポイントといえます。
次の表に、金利が比較的高く、提携ATMが多いネット定期をまとめました。いずれも地方銀行のネット定期です。近所に支店がなくても、ネット支店なら居住地を問わず口座を開くことができます。ATMの使い勝手がよければ、預け先の有力な候補になります。
■好金利ネット定期の例
個人向け国債は直近で10年物が0.8%台
個人向け国債の最低購入金額は1万円とハードルが低く、多くの銀行や証券会社で販売されています。固定3、固定5、変動10の3種類がありますが、利回りの面でも流動性の面でもイチオシなのは変動10です。直近の2013年6月募集の初回適用金利は0.86%。変動金利商品のため、この利回りが10年間続くわけではないものの、ネット定期に比べてかなり高いといえます。
10年物だからといって10年間持ち続ける必要はなく、発行から1年経てば中途解約が可能。2~3年経過後に解約しても、0.4~0.5%程度の利率を確保できます(適用金利が0.86%で変わらないと仮定した場合の概算。手数料や税金等は考慮せず)。
個人向け社債なら1年物でも1%超が狙える
従来は100万円単位など、ある程度まとまったお金がないと買えなかった個人向け社債。最近では10万円程度から買えるものも増えています。取り扱う金融機関も、今までは野村証券や大和証券のような総合証券が主流でしたが、SBI証券やマネックス証券のようなネット証券でも取り扱い実績が増えています。個人向け社債は、ネット定期や個人向け国債に比べて高い金利が魅力です。ただし、発行体である企業の倒産リスクや信用リスクには注意。最低限、格付けはチェックしておきましょう。
次に、最近発行された個人向け社債の中から特に利率の高かったものを挙げました。特にSBI債は抽選になるほどの人気。過去の取り扱い実績が多い証券会社にあらかじめ口座を開いておくと、いざお得な社債が発行されたときにも逃さずにすみます。
■最近発行された個人向け社債の例
第29回 SBI債(愛称)
- 利率 1.55%
- 発行日 2013年7月9日
- 期間 1年
- 購入単位 額面10万円以上10万円単位
- 格付け BBB(R&I)
- 取扱金融機関 SBI証券
- 利率 1.30%
- 発行日 2013年7月19日
- 期間 3年
- 購入単位 額面1万円単位
- 格付け BBB(日本格付研究所)
- 取扱金融機関 マネックス証券
地方債は10年物なら0.9%台が多数
地方債は、地方自治体が公共事業などの資金を集めるために発行する債券。毎月のように発行され、預入単位が1万円からのものも多く、個人向け国債に次いで買いやすい債券といえます。満期は5年、10年のものが主流です。原則、満期まで持ち切りましょう。2013年7月には東京都や静岡県、大阪府、広島県が地方債を発行し、金利(表面利率)はいずれも、5年物で0.3%台、10年物で0.8~0.9%台でした。
なお、「ミニ公募債」といわれる地方債は、その自治体の在住者もしくは在勤者しか買えない場合もあるので注意。「個別債」「共同発行債」は誰でも買うことができます。
■2013年8月に発行される地方債の例
千葉県平成25年度第5回公募公債
- 利率 0.84%
- 発行日 2013年8月23日
- 期間 10年
- 購入単位 額面1万円以上1万円単位
- 取扱金融機関 千葉銀行、京葉銀行、野村証券、大和証券など
- 利率 0.864%
- 発行日 2013年8月22日
- 期間 10年
- 購入単位 額面1万円以上1万円単位
- 取扱金融機関 横浜銀行、みずほ銀行、スルガ銀行など
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