二世帯住宅リフォームは、プライバシーと光熱費がトラブルに
暑いけれどエアコンをつけにくい。こんなストレスも積み重なればトラブルに。
新築なら最初から分けておけるようなことも、リフォームでは分けることで工事費用がかさんだり、プランが難しくなることもあります。
一世帯の家を二世帯にする場合、工事費用を節約しやすいのは、今の形をそのまま生かした完全同居スタイルです。しかしそうなればほとんどの生活空間が共同になり、窮屈な暮らしになるのは否めません。
かと言って、完全にすべてを2つずつ作るとなると工事費用がかさみます。二世帯リフォームでは、費用を掛けるほど二世帯を分離してプライバシーの確保をしやすくなり、節約するほど共有部分が増えていきます。
また意外に多いトラブルが、光熱費の支払いに関することです。生活空間を分ければメーターを分けるのも簡単にできますが、1つの場合は支払いの分担でもめるケースもあります。中にはエアコンを使うと文句を言われそうで、暑い日でもつけないで我慢しているという悩みを抱えていた人もいました。
二世帯プランは家・生活空間・光熱費、3つの視点から考える
二世帯住宅リフォームのプランを考える時には、家・生活空間・光熱費の3つの視点から考えてみましょう。リフォームで多く見られるのは、家の分け方は上下分離+混合プラン、生活空間の分け方は部分同居スタイル、光熱費のメーターは一緒というパターンです。これは工事費用を節約しやすく、またリフォームで作りやすい形だからです。光熱費の分け方からのアプローチとは、光熱費をお互いどう分担するかで、プランを考えていく方法です。光熱費のメーターを二世帯で分けるためには、水まわりの分離や、配管や配線を分けるなど、プラン段階から準備しておく必要があります。トラブル無く、お互いに遠慮しないで暮らすためにも、光熱費の分担についてはよく検討しておきましょう。
光熱費はこれから先ずっと掛かるもの。トラブル無くお互いに遠慮しないで暮らすためにも事前に決めておく。
●家の分け方
- 左右分離プラン (小さな家を2つ並べるテラスハウスタイプの縦割りプラン)
- 上下分離プラン (1階と2階で別れて住む横割りプラン)
- 混合プラン (水まわりなどを一緒に使う共用スペースがあるプラン)
- 完全分離スタイル (共用部分が無い、お隣さん感覚のスタイル)
- 部分同居スタイル (玄関や水まわりなど一部共用して暮らすスタイル)
- 完全同居スタイル (個室以外は全て共用の大家族スタイル)
- 光熱費のメーターを一緒にする(二世帯の話し合いによって負担額を決め支払う)
- 光熱費のメーターを世帯別に分ける(使った分だけ世帯別に支払う)