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ハイブリッドを越える? 「普通のフィット」の凄さ

次期型フィットのプロトタイプ(最終試作モデル)に試乗する機会があった。多くのメディアは36.4km/Lというトヨタ・アクアを凌ぐ燃費のハイブリッドモデルに集中しているものの、驚くべきはJC08で28km/Lになるとウワサされている普通のエンジン搭載のフィットである。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

ハイブリッドモデルばかりが注目されるが……

次期型フィットのプロトタイプ(最終試作モデル)に試乗する機会があった。多くのメディアは36.4km/Lというトヨタ・アクアを凌ぐ燃費のハイブリッドモデルに集中しているものの、驚くべきはJC08で28km/Lになるとウワサされている普通のエンジン搭載のフィットである。

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新型フィット ハイブリッド 市販予定車


限られた時間であるが、フィットHVと同じコースを同じペースで走ってみたところ、燃費差10%程度! フィットHVだと21km/Lの走り方で、普通エンジンのフィットは19km/Lも走ったのだった。ということで、まず普通エンジンの次期型フィットを紹介したい。

搭載されるエンジンは1.3リッターの低燃費型アトキンソンサイクルになり、出力100馬力。改良型の無段変速CVTと組み合わされる。燃費に代表される多くのスペックを公表したハイブリッド仕様と違い、普通のエンジンは排気量と出力が公表されたのみ。気になる車重も不明。

走ってみると予想以上に軽快だ。車重は同じ装備内容で比べたら従来型と同等か、軽いと思う。うれしいことに最近の「燃費追求車」に多く見られるアクセルレスポンスの悪さや、乗り心地のゴツゴツ感が無い。燃費を追求すると、アクセル踏んだ時の反応が鈍くなり、乗り心地も硬くなりがち。

次期型フィットは素直なアクセルフィールと、超燃費車と思えないような普通の乗り心地だったりする。ちなみにタイヤの空気圧をチェックしてみたら215kPk。昨今280kPkという高い空気圧が指定されているECOカーもある中、信じられないほど普通の空気圧だったりして。

どうやら次期型フィットに採用されているECO技術は、無理をしていないようなのだ。つまり強引に良い燃費を出そうとしているので無く、普通に乗ってもガソリンをくわないようになっている、ということ。もちろんアイドリングストップは全グレードに標準装備されるらしい。

燃費以外もインパクト大!

それでいてクルマとしての使い勝手も大幅に向上している。従来型ですらカローラやシビック級モデルと同等の室内スペースを持っていたのに、次期型で前後シートの距離が80mmも拡大された。リアシートに座ってびっくり! もはや2リッターセダンと同じくらいの居住性になっている。

さすがにハイブリッドモデルと乗り比べたら賑やかだったり(遮音材の使用量などハイブリッド仕様より少ない)、乗り心地も少し落ちる傾向に。けれど横滑り防止装置まで標準装備されて130万円程度という価格の破壊力は大きい!

ガイドとしてはハイブリッド仕様よりインパクトを受けた。

前述の通り、隠されている情報が多い。最近人気の「自動ブレーキ」などもオプションで用意されるようだ。信号や渋滞の少ない地域で乗るなら、高額なハイブリッドじゃなくても十分だと考える。「普通のフィット」は、コンパクトカークラスのダントツ人気モデルになることだろう。
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