街をあげてレースムードを高める!
レースが凄いだけではない。ルマン24時間レースの最大の特徴は街をあげてのレースの盛り上げにあると言えるので、ぜひそこを楽しんで頂きたい。街を歩けば、あちこちでチェッカーフラッグ柄のディスプレイを各店舗が行っているし、店先にはチェッカーフラッグや万国旗を掲げて国際レースの開催ムードを高めている。ルマンの名物はリエット。一番の人気店のディスプレイもモータースポーツを意識したものに。
また、ルマン24時間レースをはじめ、2輪のルマン24時間やMotoGPなどのグッズがアチラコチラに装飾されているレストラン「ルマン・レジェンド・カフェ」は是非とも訪れたい名店。平日はごく一般の地元客が食べにくる味も評判のお店だ。
ルマンレジェンドカフェ
さらにルマンの旧市街にはレースをテーマにしたアートを製作するアトリエも存在し、レースウィークには大賑わいとなる。非常にクオリティの高い作品となり、ルマン市民も自慢のお店になっている。
商店が建ち並ぶエリアの中心には有名なルマン24時間レースのモニュメントがあり、歴代のウイナーの手形が象られた銅板が地面に埋められている。これもぜひ見ておきたいスポットだ。
市内パレードは必見のイベント!
レースウィークの金曜日に開催されるドライバーズパレードは特に見逃せないイベントだ。クラシックカーにドライバーが乗り、市内中心部を市民の大歓迎を受けてパレードするイベント。ルマン市内にこんなに人が居たのかと驚くほどに市民が集まってくる。ドライバーズパレード
パレードでは、ドライバーやキャンペーンガールからはグッズが沿道に投げ入れられ、サインを求めてグッズを求めて大騒ぎになる。これだけ多くの人に歓迎されればドライバー達はルマンに出場することにこの上ない喜びを感じる事だろう。パレードももちろん無料で観覧可能だ。
市内はドライバーを一目見ようと市民やファンであふれる
また、2013年は90周年のアニバーサリーイヤーだったため、特別なイベントも開催された。ルマン24時間レースが始まった時代の初期のレースは現在の常設サーキット(ブガッティサーキット)部分を使わず、トラムのポンティルー駅近くに作られた鋭角コーナーを第1コーナーにしたレイアウトだった。90年前の第1コーナー地点を当時のレースマシンで走るイベントが6月18日(火)に開催され、1924年の優勝マシン、ベントレー3Lなどが走り、ルマンに29回の出場歴があるミスタールマンこと寺田陽次郎さんもベントレーをドライブした。コーナー横の公園では走行したマシンを展示し、当時を振り返る写真パネルなどを地元の人たちが感慨深げに眺めていた。こういう街と一体化したイベントができるのもルマンならではである。ぜひこういう雰囲気も味わって欲しい。
寺田陽次郎さんと1924年に優勝したベントレー
またルマンは1000年以上の歴史を誇る城壁や旧市街が存在し、観光名所にもなっている。こういった旧市街を舞台にドライバーズパレードが行われるし、金曜日のパレードの後は世界中のレースファン達と旧市街のレストランやカフェでお酒を楽しむのも良いだろう。
ルマン市街地の美しい風景
さて、ルマン恒例のイベントが一通り終わると、いよいよ決勝レース。続いては決勝レースの楽しみ方をご紹介しよう!