90年の歴史を誇るルマン24時間
F1モナコGP、インディアナポリス500マイルレース(インディ500)と並んで「世界三大レース」の一つに数えられるフランスの「ルマン24時間レース」を視察してきた。かつてスティーブ・マックイーンの映画「栄光のルマン」で描かれ、91年にはマツダが総合優勝を飾ったことで注目を浴びたルマン24時間レースは2013年で90周年を迎えた。今回は長い歴史を誇るルマンの、現地で感じてきた素晴らしい魅力をお届けすると共に、来年以降に現地観戦を予定している人に役立つ情報を紹介していきたい。
ルマン24時間レースの最高峰クラス、LMP1に参戦するアウディ
ルマンの計画作りは結構大変
ルマン、ここはレースファンなら一度は訪れて頂きたい場所だ。ガイド自身も積年の夢を叶えて現地を訪れ、長い歴史で培われたレース文化に大いに感動することができた。とはいえ、ルマンの計画作りはなかなか大変なものだった。実は現地観戦に必要な情報がネット上にそれほど多く存在せず、自分で調べようにも情報収集が意外に難しいレースといえる。ガイドが計画を立てたのは開催およそ1ヶ月前の5月の末。実はちょっとこの時期では遅すぎるといえる。最低でも4月初旬くらいには「ルマンを訪れる」という心づもりは立てた方がベターだ。というのも普段はごく一般的なフランスの街にこのレースウィークだけ大量の観客がレース観戦に訪れる。特にホテル予約に関しては至難の業となるので注意が必要だ。
ルマンへはパリ、シャルル・ド・ゴール国際空港から直通TGVで90分という好アクセス。
またトヨタの参戦で日本から多くの関係者が現地を訪れるため、ウィークエンド前後にはパリ行きの便がかなり混み合う。当然、運賃も高くなる。そういう意味でもガッツリとレースウィークをまるまる一週間楽しむか、パリやモンサンミッシェル訪問などフランス旅行を前後の計画に入れるのが良いかもしれない。
また決勝レースだけを楽しみたいなら、パリから日系の旅行代理店のツアーもある。パリ旅行の一部分としてルマンを楽しむのも良いと思う。しかし、ルマン24時間は単に決勝レースを見て楽しむだけに留まらない、非常に魅力溢れるレースイベントだ。次のページからいろいろご紹介していこう。