スキの無い玄関収納!デッドスペースを見逃さずにリフォーム
面積が限られているマンションの玄関は悩みの種。でもまだまだ空間はあります。例えば、下駄箱の台輪の中。台輪とは家具を支えるための台座のことで、中は空洞になっています。内部にデッドスペースを作らない工夫がされた造り付けの玄関収納(ip20)
上の写真は、下駄箱の中にある空間を全て収納に活用した、造り付けの玄関収納事例です。通常は、デッドスペースになっている台輪部分に引き出しを設置、靴磨きなどの小物を収納できるようにしました。
狭い空間によりたくさんの収納をしたい場合は、造り付け家具がお勧めです。壁から壁までスキマなくぴったり納めることができるのはもちろん、内部の空間をくまなく活用し、また手持ちの靴やブーツ、傘などのサイズにあわせて造作することもできるので、高効率に収納できます。玄関収納は、ほんの数センチの差で入る靴の数が5~6足は変わります。できるだけスキマを無くした収納計画で、玄関をスッキリさせましょう。
壁の中もデッドスペース!マンションの廊下の壁を収納にリフォーム
マンションで多い間取りと言えば、玄関から細長く続く廊下。実はここにも収納スペースが隠されています。マンションの間仕切り壁の厚みは7cmほどあり、中は空洞になっています。この壁の厚みを見逃す手はありません。リフォームで収納に変身させましょう。壁の厚みを活かして収納を作ることができる。奥行きを取りたい場合は、部屋側にほんの少し壁の厚みを出すといい(大建工業)
壁の厚み部分を利用して作る収納は、「壁厚収納」「壁埋め込み収納」などと呼ばれています。リフォーム方法は意外とカンタン。中が空洞になっている壁面をくり抜き、シッカリとした下地を入れ、そこに奥行きの薄い収納を埋め込みます。壁紙の張替えの時に一緒にやると効率よくリフォームできます。
壁厚収納のメリットは、奥行きが薄いからこそ、中に入っているものがひと目で見えるところ。上の写真のようなスリッパラックをはじめ、文庫本やコミックスの本棚、ビンや缶などの保存食品、掃除用具や洗剤のストック用収納スペースとして、廊下はもちろん、洗面所やトイレ、キッチンでも大活躍してくれます。
ただしマンションの間仕切り壁は一戸建てに比べて薄いので、そのままでは収納の奥行きが6~7cmと浅くなります。奥行きを取りたい場合は、壁を厚くして壁全体を間仕切り収納にしてしまいましょう。
その際、廊下側を狭くしてしまうのはNGです。通行しにくくなり、家具や電化製品の搬入ができなくなることもあります。厚みを出すのは部屋側に。数センチ程度なら部屋が狭く感じることもありません。また壁厚収納はあくまでも、構造上重要でない間仕切り壁にのみ作ることができます。コンクリートの壁には作ることができませんので注意しましょう。
次のページでは、 マンションで多い子ども部屋の悩みを解決する!高効率な収納リフォームの事例と、自分で間取りが変えられる収納をご紹介します。