住宅リフォーム/リフォームの間取り・プラン [ライフスタイル別]

洗濯がラクになる!リフォームプラン3つのコツ

洗濯がぐんとラクになるリフォームプランのコツをご紹介します。ポイントは洗濯機置き場とキッチンや物干し場との連携、そして収納スペースの確保にあります。悩みの種となりがちな洗濯機パン問題にもお答えします。(2017年改訂版、初出:2007年2月)

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

洗濯をラクにするポイントは、キッチンや物干し場との連携、そして収納スペースの確保にあります。どうせリフォームするなら小さな工夫を加えて、もっと便利に快適に暮らしましょう。悩みの種となりがちな洗濯機パン問題についてもご紹介します。

洗濯機とキッチンや物干し場との連携を見直して、洗濯をラクにする
〈リフォームのコツ-その1〉

洗濯をラクにできるかどうかは、洗濯機の位置が大切です。水まわりのリフォームの際には、洗濯機の位置を見直してみましょう。

キッチンとの連携をよくすれば、煮物をしながら洗濯機の様子を見ることができるようになるなど、炊事と洗濯を同時にこなしやすくなり、家事効率が上がります。また浴室との連携がよければ、脱いだ洗濯物や濡れたタオルを洗濯機に入れやすく、またお風呂の残り湯を使っての洗濯がしやすくなります。

この両方の便利さを同時に叶えてくれるのが、キッチン~ユーティリティ(洗濯機置場)~洗面脱衣室~浴室とつながった間取りです。ユーティリティを独立して作るのが難しく、洗面所に洗濯機が置いてある場合は、キッチンと洗面所をまっすぐ繋げるだけでも、便利さが格段にアップします。

平面図

リフォーム前:キッチンと洗濯機を行き来するのに遠く、連携がよくない昔の間取り例。


アフター図面

リフォーム後:キッチンと洗面脱衣室をつないで家事をしやすくしたマンションの間取り例。洗濯や炊事がしやすいプランになっている(一級建築士事務所 OfficeYuu/リフォームのビフォーアフター実物大展示!みどころより


洗濯機から物干し場までの道のりも重要です。濡れた洗濯物を持って移動する距離はできるだけ短く、途中に段差や階段が無いように計画しましょう。

また家の中でも洗濯物が干せるよう、部屋干しスペースの確保も忘れずにしておきましょう。洗面所の天井に部屋干しユニットを取り付けリフォームすれば、洗濯機から出して、すぐその場で干せるようになります。

部屋干しユニットを洗濯機のそばに取り付けておけば、洗濯機から出してすぐその場で干せる(ルームハンガー/洗濯物の部屋干しの悩み解消リフォームより)

部屋干しユニットを洗濯機のそばに取り付けておけば、洗濯機から出してすぐその場で干せる(洗濯物の部屋干しが楽に!物干しユニットのリフォームより


仕分けとたたむ場所を確保して、洗濯前後の作業をラクにする
〈リフォームのコツ-その2〉

洗濯は、洗濯機を回すだけでは終わりません。洗濯機に入れる前後の行動をじっくり見直すと洗濯がラクな家の作りが見えてきます。

洗濯機に入れる前には、仕分け作業や下洗いが必要なものもあります。そして洗濯機から出した後は、広げたり伸ばしたり、乾燥機をかけたらたたむ場所も必要ですし、アイロン掛けもあります。そして最後はクローゼットやタンスに収納します。

リフォームの際はこれら一連の作業をスムーズに行えるよう計画することが大切です。まずは洗濯機まわりの見直しをしてみましょう。洗面所に洗濯機を置けば、そこは家事室です。周辺に少し余裕を持たせたプランで計画するだけでも、洗濯が格段にラクにできるようになります。

例えば洗面所の壁面を利用して洗濯物の仕分けやアイロン掛けができるようなカウンターを設置する、面積がとれない場合には壁面に折りたたみ式カウンターを取り付けるのもいいでしょう。ついでにアイロン台とアイロン収納も組み込んでおけば、その場でアイロン掛けまで済ませてしまうことができます。

洗面台のボウルは、下洗いや手洗いがしやすいよう、大きめボウルとシャワー水栓が付いたタイプを選んでおきましょう。

洗濯機横のスペース

洗濯機のそばに作業スペースを確保した例。室内干しもできる(洗面所のユーティリティ化リフォームで、家事ラク生活より)


そして最後はたたんで収納します。これがメンドウという声もよく聴きますが、たたむ場所が確保してあって、その後すぐに収納できる間取りになっていれば、作業はぐんとラクになります。上でご紹介した間取り図では、ベランダから取りこんだ洗濯物を、壁面のデスクでたたみ、そのまま大型のウォークインクローゼットに収納できるので、流れるように作業ができます。

リフォームの際には、自分の洗濯の手順、洗濯機~物干し場~たたむ場所~クローゼットやタンスの位置までの見直しをしておくと、リォーム後の生活が快適になります。

収納を確保するリフォームで、洗濯用品をスッキリ片付ける
〈リフォームのコツ-その3〉

洗濯のための用品は種類や数が多く、形もまちまちです。例えば小さな洗濯ばさみや洗濯ブラシ、ネット、大きな物干しハンガー、洗剤や柔軟材の種類も増えているなど、洗濯機まわりには必要なモノが多いのですが、概して収納不足の家が多く、出しっ放しになっていたり散らかっていたりするケースをよく見かけます。

キッチンだけでなく洗面所にも床下収納庫の取り付けはできる(パナソニック)

キッチンだけでなく洗面所にも床下収納庫の取り付けはできる(パナソニック


洗濯機の周辺には、大小様々なモノを使いやすいように収納しておくことが大切です。出し入れがしにくかったり、使う時にすぐ見つからなかったり、別の場所に置いてあって取りにいかなくてはならなかったりするようでは、それだけで洗濯が大変になってしまいます。洗濯機周辺はスペースが狭いことが多いので、モノ別に収納効率を上げるリフォームの工夫をしましょう。

例えば、ストック類は床下収納庫に入れておく、小さなものは壁の厚みを活用した壁圧収納庫に入れておく、頭上には吊戸棚、スツール・ベンチを利用して収納スペースを確保するアイデアもあります。限られた面積だからこそのリフォームの工夫をしてみて下さい。

洗濯機パンの悩み、絶対に取り付けたほうがいい?

洗濯機まわりのリフォームの時に寄せられる質問で多いのが、洗濯機パンを設置するかどうかというものです。洗濯機パンは、もしもの水漏れの時に一時的に水を受けておくためのものです。マンションなら必ず設置、一戸建ては2Fならできるだけ設置、1Fはお好みで選ぶというように考えましょう。

洗濯だけでなく、炊事や掃除など家事の手間は家の作り次第

いかがでしたか。洗濯だけでなく、炊事や掃除など家事全般は、住まいのプラン次第で格段にラクにこなせるようになります。どうせリフォームするなら、小さな工夫で家事がラクにできる家にしておきましょう。

家事ラクのアイデアは他にも下記でいろいろとご紹介しています。リフォーム前にぜひチェックしてみて下さい。

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