椅子一脚からインテリアの温度感をコントロールできます。
一脚の「椅子が創り出すインテリアの温度感」というとなんだか小難しい感じですが、自在に扱えるようになると、グッと親近感のある、居心地がいい部屋作りが出来るようになります。
大切なのは「素材のもつ温度感」。簡単に言うなら例えば、スチールと革の椅子は「冷たい」クールな印象に、布張りの木製の椅子であれば、「温かい」ほっこりとした印象になります。
また、やり方の一つとして「素材感をミックスする」方法があります。ミックススタイルの手がかりとして、「外にあるべき椅子が屋内に」「屋内にあるべき椅子が屋外に」あるアプローチも面白いのではないでしょうか。椅子の本来の個性を理解した上で、遊び心をもって違う使い方をするのです。
本来屋外に合わない革素材のラウンジチェアも、屋外使用可能な合皮とラタンの組み合わせのラウンジチェアにマイナーチェンジするだけで、テラスに置くこともできますし、屋内の落ち着きを屋外で感じられるひと時はまるでリゾート地にいるかのようなゆったりとしたものになります。
ほかにも「用途をミックスする」方法も効果的です。最近では「ハンモックカフェ」などのように、アウトドアアイテムを室内で楽しむ方も増えました。美しいアウトドア用品は、軽くて機能美に優れていて、安価なことも多く、その椅子を置くことで、窓を大きく開けて暮らしたくなるような空間を演出します。
椅子を買い変えずに、手を入れて温度感を変えてみる。
市販の椅子に、少し手を入れることでグッと見違えるような雰囲気のものに生まれ変わらせることも可能です。また、予算に応じて自分好みにカスタマイズするこで、積極的にインテリアを楽しむことができます。
カスタマイズの簡単な方法は3つあります。
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カバーをオーダーすることも可能ですし、市販されていたりもします。また、改まった雰囲気を演出したい時に、カバーはおすすめです。クッションを乗せるだけでも随分と雰囲気や座り心地が変わりますし、「オンリーワン」な感じになるのがいいですよね。イームズのシェルチェアには専用の商品もあるので、秋冬に向けてプラスチックの座面をあたたかみのあるファブリックに変えるのもお薦めです。
2.ペイントするアイデア
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とても手軽にオリジナルの椅子を作ることができます。
全体を塗り替えてもいいですし。ステンシルを施してみたり、野菜の断面等でペンキのスタンプを施しても面白い表情ができます。木製椅子だけでなく、鉄やプラスチックでも「シーラー」という下地を塗ることで水性塗料を塗ることが可能です。水性塗料は臭くないので、お薦めです。
アクセントウォールをセルフペイントした、残りのペンキで塗るのもいいですよね。東急ハンズで、沢山のペイントメーカーの商品が売られています。刷毛やペイントバケツなど、道具を選ぶのも楽しみの一つになります。
3.壁紙貼るアイデア
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これは難しそうに見えますが、実はとても簡単な方法です。カバーリングするよりもカジュアルで、お選びになる壁紙次第でオリジナリティーのある椅子ができます。ぴったりのサイズにカットして、糊付けし、ニスで仕上げてあります。写真は、デッドストックの輸入壁紙を、IKEAの椅子に貼ったもの。時代もミックスされて、面白い存在感のある椅子に仕上がります。
このように、椅子の個性を見極めながら、効果的に温度感をコントロールして、自身の居心地いいインテリアを作っていくことが重要なのです。そのうえで、どんな椅子を「私の一脚」にするか、考えただけでもワクワクしますね。