株・株式投資/決算書からチェック!気になる銘柄の株価

オリンパス決算書の「のれん」に注意を!(3ページ目)

「のれん」を多額に計上している企業への投資は、慎重に判断しなければなりません。「のれん」は高い技術やブランド力に対する期待です。期待が外れたときには、「のれん」が一気に損失処理されるリスクがあります。

日根野 健

執筆者:日根野 健

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のれんの多い企業はどこ?

それでは「のれん」の多い企業は、どんな企業でしょうか?

有名なのは、ソフトバンク(9984)やJT(2914)です。

ソフトバンクは、「のれん」7344億円に対して、純資産は2兆1064億円で34.9%です(2013年3月期)。JTは、「のれん」1兆3164億円に対して、純資産は1兆8920億円で69.6%です(2013年3月期)。

「のれん」の方が純資産よりも大きい企業としては、次のような企業が挙げられます。

東燃ゼネラル石油(5012)は、「のれん」3300億円に対して、純資産は2883億円で114.5%(2013年3月期)。コロワイド(7616)は、「のれん」306億円に対して、純資産は234億円で130.8%(2013年3月期)。インデックス(4835)は、「のれん」12億円に対して、純資産は4億円で300%(2012年8月期)。

インデックスは、2013年6月12日、循環取引を用いた粉飾決算の疑いで、証券取引等監視委員会に強制調査を実施され、同27日には民事再生手続開始の申立てを行いました。

【図undefinedインデックスのバリューチャート】

【図 インデックスのバリューチャート】


リアルコム(3856)などの新興企業は、「のれん」6.2億円に対して、純資産は3.6億円で172.2%にもなっています(2012年6月期)。

こういった「のれん」の多い企業には、投資を検討するなら細心の注意をもって臨みましょう。

【図undefinedリアルコムのバリューチャート】

【図 リアルコムのバリューチャート】

 


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