行政書士試験/行政書士とは

行政書士試験対策 模擬試験の受け方(2ページ目)

予備校によっては夏くらいから答練とも呼ばれる模擬試験が始まります。これから模擬試験を受けようとする人達のために、今回は模擬試験の注意点を講師の立場からお話したいと思います。

山本 直哉

執筆者:山本 直哉

行政書士ガイド

模擬試験を受ける意味

このように書くと模擬試験を受ける意味がないように感じる人がいるかもしれません。しかし、それは違います。模擬試験は必ず受けるべきです。

本番を模した3時間の模擬試験を受けるだけでいい練習になります。多くの受験生は「休憩なしで3時間」という試験の経験はないはずです。

解く順番、時間配分、集中力の維持など本試験では色々な力が試されます。自分に何が足りないかを認識するには、やはり本番と同形式の模擬試験を受ける必要があるのです。受けてみて初めて自分の欠点がわかります。

また、予備校の模擬試験が3~4回にわたる場合には、模擬試験で基本論点を総ざらいしてくれているはずです。行政書士試験に出題される基本論点の認識については、試験委員と予備校で大きな隔たりはありません(どう出題されるかは問題ですが)。

このように、基本論点を確認して潰していくという意味でも、模擬試験を受けるメリットはあるのです。

復習の仕方

間違ったら落ち込む前に原因をさぐりましょう。

まず、ケアレスミスには気をつけましょう。代表的なものとして問題文の読み間違いがあります。「誤っているものと聞かれたのに正しいものを選んじゃったよ。でもちゃんと読めばできたからいいや。次は気をつけよう」ではいけません。

ケアレスの対処方法を確立させることをお勧めします。

私の受験時代の方法は、問題文で正しいものと聞かれたときは、「正しいもの」という部分に下線を引き、誤っているものと聞かれたときは、「誤っているもの」という部分に下線を引いたうえで、そこを囲み簡単に斜線を引きました。一問一問、自分自身で確認する作業を行いました。

問題文の読み間違えのケアレスはすべての科目に共通します。ある苦手な論点があったとして、それを間違えても1問の失点です。しかし、ケアレスは2問以上間違える可能性があるのです。だからこそ深刻なのです。

次に、知識不足で間違った問題は、その箇所だけでなくその周辺の知識もわかっていない可能性があります。ですから、周辺知識の復習もするようにしましょう。

さらに、復習の順番は、間違った問題の正答率が高い順番にやるべきです。なぜなら、正答率が高いということは基本論点なので出題の可能性が高いですし、みんなができる問題は復習によってできるようになる可能性が高いからです。復習も効率よく行うべきです。

なお、正答率が3割を下回る問題は復習の必要はないかもしれません。模擬試験は本番を模していますので、本番同様にできなくていい「捨て問」を用意します。その可能性が高いのです。捨て問は得点する必要はありません。行政書士試験は6割取れば受かる試験ですから。
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