アニメ「北斗の拳」のラオウ、「Dr.スランプアラレちゃん」の則巻千兵衛などの声優としてして知られている、内海賢二(本名:健司)さんの葬儀・告別式が6月20日に東京の青山葬儀所で営まれました。その様子をリポートします。

葬儀の形式は社葬式&自由葬

バッハ「シャコンヌ」を演奏するヴァイオリニストの吉田さん

バッハ「シャコンヌ」を演奏するヴァイオリニストの吉田直矢さん

内海さんは、賢プロダクションの会長でもあるため、今回の葬儀は賢プロダクションによる社葬式という形式をとっています。社葬と個人葬の違いは、運営主体が違います。個人葬の主催者が喪主だとすれば、社葬の場合は喪主はあくまで遺族代表という立場であり、施主が企業となります。社葬費用は施主が負担し、施主(企業)の代表が葬儀委員長を務めます。

内海さんの葬儀は、特定の宗旨・宗派にとらわれない「自由葬」として行われました。まずは生前親交のあったヴァイオリニストの吉田直矢さんによるバッハ「シャコンヌ」の演奏からスタート。ニ短調の太く響き渡る調べは、魂を揺さぶられるような迫力があります。

祭壇は、白の菊をメインに、胡蝶蘭、白ダリアなどが盛り込まれたシンプルな祭壇。こういった祭壇の場合、菊の額や黒や紺など濃い色の遺影額を使ってしまいがちですが、ほぼ白一色の洋服に身を包んだ遺影だからでしょうか、額はシルバーで色見を抑えています。ちなみにこの遺影写真は8年前に雑誌の取材で撮影されたものだそうです。

声のプロによる弔辞・お別れの言葉

香典返しの品物(海苔)に添えられた会葬礼状は、遺影に使われた写真にサインが入ったもの。

香典返しの品物(海苔)に添えられた会葬礼状は、遺影に使われた写真にサインが入ったもの。

弔辞・お別れの言葉を述べたのは、声優仲間である羽佐間道夫さん、戸田恵子さん、小山茉美さん、中村正さんの4名。戸田恵子さんは、キャッツアイやアンパンマンなどでのエピソードを交え、「病気よりも足が動かなくなったことを、ひどく落胆されていました」と号泣。小山茉美さんは締めくくりにアラレちゃんの声で「博士! 聞こえる? 則巻アラレだよ。みんなねぇ、博士と会えてめっちゃんこ、うれしかったよ。たくさんの愛をあんがとさんでした。またどこかで会おうね。」そして一呼吸置いて「ばいちゃ!」とお別れ。会場にはすすり泣く声がどこからともなく聞こえてきます。

弔辞・お別れの言葉の後は、遺族・親戚・参列者による献花。献花の間はバックミュージックとして内海さんの出演作品、「魔法使いサリーちゃん」や「ロッキー」などの曲が、ヴァイオリン、キーボード、フルートによる生演奏が奏でられていました。

盛大な拍手での出棺

ファンのために献花台が設置されました

ファンのために献花台が設置されました

とてもお洒落だった内海さんは、ラインストーンがキラキラ光るスーツで納棺されたそう。「私もドレスコードを合わせました。」と喪主挨拶で語るのは奥様である声優・野村道子さん。帽子もたくさんコレクションしていたようで、祭壇の左端には愛用の帽子が数点飾ってありました。「大勢が集まることが大好きな人でした。どうぞ皆様にぎやかに見送っていただきたいと思います。」という野村さんの挨拶が終了すると、尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」の曲が流れてきます。「あたたかい拍手でお見送りください」の声にあわせて沸き起こる拍手の嵐。雨が降りしきる中、内海さんを乗せた棺はファンの前をゆっくりと通りすぎ、火葬場に向けて旅立ちました。
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