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シンガポール発のアートエリア、ギルマンバラックス

アジアの現代アートのハブを目指して、2012年にシンガポールの新たな芸術文化エリアとして登場したのがここ、ギルマンバラックス。緑豊かな広大な敷地に14のコロニアル様式の建物が点在する、新たなシンガポールのアートスポットをご紹介します。

稲嶺 恭子

執筆者:稲嶺 恭子

シンガポール・沖縄ガイド

アジアの現代アート発信基地を目指す
注目スポット、ギルマンバラックス

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深い緑が広がる静かな場所にある、別荘地のようなギルマンバラックスの入り口

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ブラック&ホワイトが印象的。このようなコロニアルな建物が点在しています

アジアの現代アートのハブを目指して、2012年にシンガポールの新たな芸術文化エリアとして登場したのがここ、ギルマンバラックス。緑豊かな広大な敷地に14のコロニアル様式の建物が点在しています。これは、もともとはイギリス軍が宿舎として利用していたもの。また、第二次世界大戦中には激戦地ともなったという歴史ある場所なのですが、こちらを改装して、ギャラリーやレストランとして利用しています。

 

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日本のギャラリーはブロック47とその付近に集まっているので巡りやすい

実は、シンガポールは現在、政府としてかなりアートに力を注いでいて、2006年からは「シンガポールビエンナーレ」、2011年からは「アートステージシンガポール」などを行なっていて、2015年には「シンガポール国立美術ギャラリー」もオープン予定。ここギルマンバラックスも、シンガポールの文化政策の一環としてオープンされました。

多数の応募の中から、オープニングと同時期に厳選された13のギャラリーが出展。シンガポールはもちろん、香港やインドネシア、中国など、まさにアジアの現代アートの現在進行形がここに集結しているのですが、その中核を担っているともいえるのが日本の有名ギャラリーなのです。日本を含め、アジアの現代アートを世界に紹介する橋渡し的役目を担っている、シンガポールの日本ギャラリー、OTA FINE ARTS SINGAPORE とTOMIO KOYAMA GALLERY SINGAPOREをご紹介します。

OTA FINE ARTS

クレジット

シンガポールのアーティストの作品の展示風景。Yeesookyung「Flame」、オオタファインアーツ(シンガポール)

日本の現代アートシーン最高峰の女性アーティスト、草間彌生の作品を扱うことで知られる、有名ギャラリー。さわひらき、照屋勇賢など注目の国内アーティストのプロモーションなども行なっています。

シンガポールでも、草間彌生の作品展示が行なわれました。取材当日は、映像作品を展示していましたが、ディレクターの金子さんは、「平面作品だけではなく、映像やインスタレーション作品などジャンルにとらわれず見ごたえのある作品を展示していきたい」とお話してくださいました。日本だけでなく、広く東南アジアや中央アジアなどのアーティストの作品もどんどんと紹介していきたいとのことで、今後のスケジュールはもちろん、同ギャラリーによるアジアの若手現代アーティストの発掘にも注目です。

<DATA>
■OTA FINE ARTS
住所:47Malan Road,#01-23Gillman Barracks
TEL:6694-3071(+65)
営業時間:火~土12:00~19:00、日12:00~18:00
休み:月・祝日
アクセス:シティエリアからタクシーで約20分


TOMIO KOYAMA GALLERY

クレジット

シンガポールのアーティストの展示風景。©installation view from "Ian Woo: How I Forgot to be Happy" at Tomio Koyama Gallery Singapore, Singapore, 2013 .AN) Ian Woo, Photo by Wong Jing Wei

奈良美智、村上隆などの展覧会を開催。トムフリードマンやトムサックスなどを日本に紹介したことでも知られる有名ギャラリー。海外のアートフェアへも積極的に参加していて、日本の実力ある若手アーティストを世界に紹介していくことでも知られる同ギャラリーでは、日本の現代アーティストの作品をメインに展示会を開いています。ディレクターの渡邉さんは、「日本はもちろんアジアのアーティストを、世界中の人が集まってくるシンガポールで紹介することで、架け橋となれれば」とお話してくださいました。シンガポールでの作品への反応も気になるところですね。

<DATA>
■TOMIO KOYAMA GALLERY
住所:47Malan Road,#01-26Gillman Barracks
TEL:6659-7068(+65)
営業時間:火~土12:00~19:00、日12:00~18:00
休み:月・祝日
アクセス:シティエリアからタクシーで約20分

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バルコニーが気持ちよさそうなレストラン棟もありました

ギルマンバラックスには他にもアジア各国のギャラリーが点在。シンガポールがアジアのハブへと成長する石杖となりそうな、アジア現代アートの発信基地で、作品にふれてみてはいかがでしょうか。また違ったシンガポールやアジアの魅力が見つかるかもしれませんよ。素敵なレストランもあるので、休日のブランチと組み合わせてみるのもいいかも。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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