入出金情報が長期間見られるメリットも
大手銀行で、「通帳レス」のサービスがあることをご存じですか? 今は冊子状の紙の通帳を使っている方が多いと思いますが、この紙の通帳や郵便物を廃止し、すべてインターネット上で確認するという方法です。ネットとATMだけで取引するので、ネット銀行とも似ていますね。銀行側としてはコスト削減につながるため、今後はより推進されていくでしょう。利用者にとってもメリットがあり、「通帳を自宅に置きっぱなしで、なかなか記帳できない、繰り越しができない」「忙しいのでインターネットバンキングを利用しているけれど、入出金情報を確認できる期間が短い」「通帳がかさばるのでなくしたい」というお悩みがある人に、便利なサービスといえそうです。
以下、大手銀行4行の通帳レスサービスについてまとめましたので、ぜひご覧ください。
三菱UFJ銀行の「Eco通帳(インターネット通帳)」
■最長10年分の取引をネット上で見られるインターネットバンキング「三菱UFJダイレクト」では、入出金情報を最長2カ月分(前月月初から)見られるところ、Eco通帳にすると最長25カ月分に延長されます。ただし25カ月の期間が始まるのは、Eco通帳申し込み月の前月月初から。それより前にはさかのぼれません。
Eco通帳にしたうえで、さらに取引推移表を申し込むと、最長10年分に延長されます。申込月の前々月末以前の明細は、取引推移表の申し込みで、最長10年前までさかのぼって確認できます。
三井住友銀行の「Web通帳」
■最長30年分の取引がネット上で見られるインターネットバンキング「SMBCダイレクト」では、(Web通帳でなくても)入出金情報を最大25か月分(以前は最大2カ月分)、見られます。
さらにWeb通帳にすると、入出金情報を見られる期間が、以下のように最大30年間に延長されます。
●2019年10月1日以降の入出金明細は、切り替えた日に関係なく最大30年間見られます。
●2018年3月28日~2019年9月30日の入出金明細は、最大25カ月間(24カ月前の応当月の1日以降)見られます。
●2018年3月27日以前の入出金明細は、切替時点通帳に記入されていない明細が、最大25カ月間見られます。
りそな銀行の「インターネット通帳(りそなTIMO)」
■りそなクラブポイントがたまるりそなTIMOに申し込むと、「りそなクラブポイント」が月間5ポイント貯まります。
■預金残高に応じて金利がアップすることも
インターネット通帳(TIMO)にすると、残高に応じて4段階の金利がつく場合があります(ただし2020年3月9日現在では、残高にかかわらず0.01%です)。
■通帳レスにかかわらず、最大13カ月分の取引をWEB上で見られる
なお、インターネットバンキング「りそなダイレクト」では、TIMOにするしないにかかわらず、最大13カ月分の取引がWEBで確認できます。
ゆうちょ銀行の「ゆうちょダイレクト+(プラス)」
■最大15カ月分がネット上で見られる無通帳型総合口座「ゆうちょダイレクト+(プラス)」にすると、通常のインターネットバンキング「ゆうちょダイレクト」がWEB上で最大2カ月分の入出金情報を見られるところ、最大15カ月分に延長されます。
以前は、通帳がなくなることで「お取引履歴(通帳未記帳分)のご案内」の送付がないということをお伝えしていましたが、この「お取引履歴」のご案内は、2018年10月1日から送付がすべて廃止されました。
以上、4行の通帳レスサービスについてお伝えしました。
いずれも、入出金情報データのダウンロードができますが、最長の取引確認期間を過ぎるとデータが見られなくなってしまうので要注意です。店頭で入出金明細を出してもらうこともできますが、所定の手数料がかかる場合もあります。念のため、データは定期的にダウンロードして保存、またはプリントアウトしておきましょう。
また、通帳レスにすると、現在使っている通帳は基本的に使えなくなります。一度通帳レスにして、「やっぱり紙の通帳がいい」と思ったら、紙の通帳に戻すこともできますが、本支店の窓口に行って手続きをする必要があります。
その際、元の紙の通帳があると手続きがスムーズになることもありますので、通帳レスにした場合も、以前の紙の通帳は一部、保管しておいたほうが安心でしょう。
※諸条件や、入出金明細の閲覧期間等は変わることがあります。また、メリットや諸条件はわかりやすく一部を抜粋して紹介していますので、詳しくは各銀行のホームページ等にてご確認ください。
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