不妊症/全国の不妊治療の病院・クリニック・治療院

高橋ウイメンズクリニック訪問記(千葉市)(2ページ目)

このたびご縁を頂戴し、高橋ウイメンズクリニックに取材させて頂きました。千葉県の取材は亀田総合病院以来です。高橋先生とは受精着床学会でご挨拶させて頂いたこともあり、温厚で紳士な先生だと分かっていたので、取材もとても和やかに楽しませて頂きました。

執筆者:池上 文尋


なぜこの場所を開業の場所に決められたのですか?

実は千葉県は私の生まれ育った場所なのです。このクリニックを開院したのが1999年4月ですので14年経過しております。

その当時、千葉市では不妊専門クリニックがありませんでした。私は虎の門病院で仕事をしていましたが、病院では不妊治療だけに特化して仕事は出来ません。さまざまな事をやらなければいけない状況の中、原点に戻って考え、生殖医療に集中した仕事をしたいと思い、開業をした次第です。

スタッフの人員や教育研修について教えてください。

当院のスタッフは全部で40人程度おります。エンブリオロジストは10名です。教育としては学会参加がメインとなります。仕事に支障をきたさないように順番に参加してもらっています。
takahasi

顕微授精と培養の様子です。


今後は学会でどんどん発表できるような環境を整え、スタッフみんなが切磋琢磨できるようにするのが私の課題となります。

今後、どのような事に力を入れていきたいと思われていますか?

まず、医師の立場としての情報発信を続けていくことが大事だと思っております。クリニックサイトの掲示板を真摯に答えていくこともライフワークだと思って取り組んでいます。

今の世の中は情報があふれかえっています。その中で患者さんが情報を探しても、迷うばかりでうまく正しい情報にたどり着けないことも多いのです。本や情報サイトも読めば読むほど訳が分からなくなったり、変に感化されたりしてしまいます。

よって、私からはきちんと納得できる情報を出し、多くの患者さんの気づきに貢献出来ればうれしいなと思っています。
takahasi

院長の高橋先生です。


それから、治療としてはアンチエイジング的なアプローチに力を入れていきたいと考えております。

ただ、今のアンチエイジングはまだ発展途上であり、エビデンスを基にきちんとした診断と治療を行っていく必要があると思っています。酸化ストレス、血管の硬さ、DHEA、メラトニンなど不妊との関係性をどんどん調べたいと思っております。

最後に当院だけの話ではなく、信頼できるクリニックの指標をオープンにしていくことも必要だと思っております。当院も所属していますが、JISART(日本生殖補助医療標準化機関)に参加しているのもその一つの意思の表れともいえます。

●データをきちんと出している
●ある基準以上の症例数
●年齢と妊娠率の関係についてはっきりと伝えることが出来る

などの条件を満たしているクリニックを増やしていく必要があります。我々自身も切磋琢磨して、良いクリニックの条件を満たし、どんどん質を上げていくことを目指しますし、周りのクリニックにも影響を与えられたらと思っております。

まとめ

高橋先生のブログを拝見していると、さまざまなところに行って、自分の目で確かめておられることがよく分かります。情報をきちんと伝える重要性を分かっておられるからだと思います。

先生のお話を伺っていると多くの患者さんが来られるのも無理はないなと思います。私としては早くクリニックの環境を整えて頂き、1人でも多くの患者さんを救う場にして頂きたいなと思いました。

それからアンチエイジング的なアプローチは今、最も興味深い部分でもあります。研究が進んだ段階で再び取材出来ればと思っております。

高橋先生、長時間のインタビューにお応え頂き、ありがとうございました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

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高橋ウイメンズクリニック

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