複数路線、複数駅が利用可、
マンションは小規模、商業・準工業地域立地が大半
入谷周辺は複数の路線が走っており、10数分も歩けば、他の路線、他駅に行きついてしまいます。そのため、入谷から徒歩10分以上という物件の大半の最寄駅は他駅。複数路線が使えるといっても、それらの駅がすべて遠いというエリアと違い、足回りは非常に便利。ただし、その分、住宅価格、賃料が大幅に下がることはありません。徒歩20分などとなれば安くなるのでしょうが、そうした遠隔地が存在しないのです。ちなみに入谷駅以外に利用できる駅としては山手線の鶯谷駅、東京メトロ銀座線の田原町、それに複数路線が利用できる上野、浅草など。日比谷線の三ノ輪も利用できます。
では、住宅事情ですが、まずは新築マンション。基本的には数十戸くらいまでの小規模な物件が多く、これは中古も同様。すでに建て込んでいる土地だからで、今後もそれほど規模の大きな物件が登場することはないでしょう。価格は60平米から70平米で3500万円~4500万円がひとつの目安。専有面積では70平米くらいまでの物件が中心になっています。
中古では築40年近い物件から築浅までがそろい、新築物件に比べると駅から近い物件が大半。徒歩2分、4分などいう物件も少なくありません。ただ、面積的には40~60平米くらいの、カップル向き、あるいは小さな子どものいる家族向きの広さが中心。価格は60平米前後で2500~3000万円が中心になります。
新築建売一戸建ては60平米前後の土地に3階建ての3LDKで4500万円~。比較的、供給数は出ています。
賃貸は単身者向きのワンルームマンションで7~8万円、2DKで11万円~と言ったところ。街を歩くと木造のアパートなどを見かけることもあるものの、あまり市場には出ておらず、特にインターネットで検索をかけるとマンションばかりがヒットします。古いアパートでは長年居住する人が多く、なかなか、空室が出ないことに加え、高齢の大家さんが空室を放置している例などもある様子。古民家の探し方の記事でも書きましたが、住んでみたい物件がある場合には地元の不動産会社に聞いてみるなど、実際の行動も必要かもしれません。
浅草周辺や谷根千などでは人気の高まりから、家賃、物価が高くなり、それを嫌って入谷、下谷方面に引っ越してくる例が増えていると聞きました。街並みのレトロな雰囲気は確かに共通するものがありますが、物価は比較的安いという印象がある入谷。最近流行の広告の文句ではありませんが、住んでみるなら今かもしれません。