山本長官を中心に第二次世界大戦を描いた映画
『連合艦隊司令長官・山本五十六』
■監督丸山誠治
■主演
三船敏郎
■DVD販売元
東宝
8・15シリーズの第2作目、連合艦隊司令長官・山本五十六。
対米戦には反対していた山本長官であったが、やはり開戦を避けられなかった。
やむを得ず戦うことになるが、パールハーバー襲撃をはじめとして、勝つために大胆な戦略を展開する。
そんな山本長官を中心に第二次世界大戦を描いた映画です。
山本長官のその人物的魅力・エピソード・武勇伝は今もなお語り継がれ、数多くのファンがいます。そんなファンの期待を裏切ることなく、山本五十六を再現することはどんなにかプレッシャーがいることだったでしょうか。
黒沢明監督と並び戦後初の国際的映画人物として活躍し、その名を世界にとどろかせた三船敏郎だからこそ、この役を演じきれたのでしょう。
再現する、それどころか、山本五十六その人を実録したかのように思えてしまうほどです。
日本男児として育ったからこその貫録なのでしょうか。
せわしなく移り変わる戦場に、ひるまず立ち向かっていく姿は、当時の下士官たちにはどんなにかたくましく、頼りがいのあるように映ったでしょう。
2011年には70周年を記念し同名の映画が撮影されました。
しかし、やはり、戦時の記憶が新しい60年代につくられたこの映画だからこそ、当時の緊迫感もひしひしと伝わってきます。
当時としては最新の合成技術と13メートルにも及ぶミニチュア艦隊を駆使して撮影されただけあって、臨場感もなかなかにあります。
制作に関わった人のほとんどがあの戦争を実体験したこの映画。
忘れてはならない史実を語り継ぐためにも、ぜひ見てみてほしい戦争映画のひとつです。