石坂次郎の有名小説を吉永小百合主演で映画化
■監督西河克己
■主演
吉永小百合、浜田光男、高橋英樹
■DVD販売元
日活
青春と恋愛を描いた小説としてあまりにも有名な石坂次郎の「青い山脈」を原作にした1963年の映画。
主題歌の「青い山脈」も大ヒットし、色々な人がカバーしているので、映画は観たことはない人でも、この曲は聞いたことがあるという人は多いでしょう。
■あらすじ
転校生の寺沢新子(吉永小百合)は、恋愛問題で退学になったという噂のある変わり者の女子高生。
クラスメートに反感を持たれる中、彼女は少しも悪びれず堂々としている。
そんなある日、彼女が誤字だらけのラブレターを持って来て、犯人を突き止めたいと英語教師に訴える。
クラスで英語教師はラブレターのことを話すが……
■おすすめの理由
この「青い山脈」は1949年、1963年、1975年、1988年の5回も制作されています。
私が観たのは1963年のもので、活発で先進的な女学生・新子を吉永小百合さんが、実にチャーミングに演じています。
ラブレターひとつで大騒ぎになってしまうクラス、封建的な学校や理事会など今の時代では一見考えられないような窮屈さ。
でも、新子に対するいじめとも思えるクラスメートの態度や、先進的な考えの人間を廃絶したい、受け入れたくないという周囲の保守的な態度などは、充分現代でも根付いていると思います。
主役の新子の吉永小百合さんもぴったりなのですが、彼女に共感して好意を持つ六郎の浜田光夫さんも相手役としてぴったり。
とても素敵な若さと自由さにあふれるカップルです。
テンポも良いし、ユーモラスな部分もありとても楽しめます。
ちなみに、まだ観ていないのですが、最近のジブリ映画「コクリコ坂から」は、ストーリーは違えども、この「青い山脈」がモチーフなのだとか。
そちらのほうも観てみたいなと思います。