昭和を代表する人情喜劇!
■監督山田洋次
■主演
渥美清
■DVD発売元
松竹
言わずと知れた寅さんシリーズの第1作。
1995年に48作目がギネスにも記録されたほどの長寿シリーズで、日本を代表するフーテンの寅さんシリーズも当初はテレビシリーズでした。そのテレビシリーズが好評で、1969年に急遽松竹で映画化されたのが本作。
親と喧嘩して家出した寅次郎は、テキ屋として全国を旅するように。
風の便りで親の死を知った寅は20年ぶりに故郷の東京・柴又へ戻ってきます。
腹違いの妹・さくらの縁談をブチ壊し、帝釈天のお嬢さん・冬子に失恋。また旅へ。
第1作目にして後に続くパターンが出来上がっています。
とにかくこれでもかとばかりに詰め込まれたエピソードが、江戸っ子の寅さんようにチャキチャキとテンポよくストーリーが進んでいきます。
そしてキャラクター達の粋でユーモアたっぷりの会話。
特に渥美清が口のすべりも滑らかに「私、生まれも育ちも葛飾柴又です~」とお馴染みの口上を語るシーンは、何度聞いても惚れ惚れします。
さくらの縁談の席で、酔っぱらった寅さんの会話も必見。
笑って泣かせる博とさくらの結婚式も必見です。
ちなみに博も寅さん同様、父親に反発し、家出をしています。
博の父親役の名優・志村喬の名演には号泣。
昭和の下町に生きる人たちを生き生きと、ユーモアたっぷりに描いた感動的な傑作です。