第2次世界大戦終焉のパリ解放を描いた作品
「パリは燃えているか」
■監督ルネ・クレマン
■主演
ジャン=ポール・ベルモンド、シャルル・ボワイエ
革命で流された血、そして友愛の赤と。その血をとめる包帯、そして手当てしてくれる友の友愛をあらわす白。最後に、血と愛で勝ち取った自由を象徴する青を。
「パリは燃えているか」なんていう、なんともキャッチーな題名と、フランスの三色旗の色をたてに配したこの映画のポスターは、おしゃれなバーや雑貨屋さんに飾られていることも多いです。目にした方も多いのではないでしょうか。
もちろん知らない方もおられるでしょうから、簡単にあらすじをご紹介しましょうか。
ヨーロッパ全土を戦火につつんだ第2次世界大戦も終焉に向かい、連合軍の反撃作戦が始まっていた頃。フランスとアメリカの師団がパリ進撃の命令を、いまかいまかと待ちわびていた。
独軍の占領下におかれたパリでは、レジスタンスを指導するドゴール将軍の幕僚と、自由フランス軍の首領が会見し、パリ防衛について意見をたたかわしていた。武器弾薬が手に入りしだい決起すると主張する自由フランス軍に、ドゴール派は連合軍到着までまつと譲らない。彼らの祖国、美しいパリを、ワルシャワのような廃墟にしたくなかったからだ。
一方独軍のパリ占領軍司令官は、連合軍の進攻と同時に、パリを破壊せよという総統命令を受けていた。将軍は工作隊に命じて、街中のありとあらゆる建造物に地雷を敷設させていたが……。
幾多の至宝があつまり、その香気にあやかりたいと世界中から羨望されていた華の都がどうなってしまうのか。どうぞご自身の目で、お確かめください。