男性二人が夢中になる、先が読めない魅力的なヒロイン
■作品名突然炎のごとく
■監督
フランソワ・トリュフォー
■主演
ジャンヌ・モロー
■DVD発売元
角川エンタテインメント
■おすすめの理由
フランスが誇る名匠フランソワ・トリュフォーの長編第3作として制作された「突然炎のごとく」。
この作品の原題は「Jules et Jim」、ジュールとジムです。そのタイトルが表す通り、ジュールとジムという親友同士の男性2人とカトリーヌの三角関係を描いています。
モンパルナスで出会ったオーストリアの青年ジュールとフランス青年のジムは、お互いに文学青年ということで意気投合。ある時、出会ったカトリーヌという女性に2人とも恋に落ちます。彼女は魔性の女で、ジムの前ではジュールを、ジュールの前ではジムを愛し、二人を苦しめます。最終的に彼女を射止めたのはジュール。2人は同じアパートに住み、新しい暮らしを始めます。やがて時が過ぎ、ジュールとジムは戦争へ。数年ぶりにジュールとカトリーヌと再会したジムはジュールから驚くべき提案をされ…。
なんといってもこの映画の魅力は奔放なカトリーヌ。当時30代半ばのジャンヌ・モローが見事に演じています。カトリーヌはジュールとジムの会話に入れなかったらセーヌ川に飛び込むほどの驚くべき行動を繰り返します。その先が読めない感じが魔性の女と呼ばれる所以であり、男性がひかれるところなのでしょう。3人がサントロぺのバカンスで自転車を飛ばしたり、大きな口を開けて笑ったり。
とても魅力的なヒロインです。私は特に、劇中でギターに合わせて「つむじ風」を歌うシーンが大好きです。男性2人が夢中になるのも納得です。