ルイスの変身前後のギャップの大きさが笑える
『底抜け大学教授』
■監督ジェリー・ルイス
■主演
ジェリー・ルイス、ステラ・スティーブンス
■DVD発売元
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
■おすすめの理由
冴えない風貌の大学教授ケルプは、飲むと筋骨隆々の二枚目に変身する薬を発明。“バディ・ラブ”となって夜な夜な街へと繰り出します。
監督・主演のジェリー・ルイスはディーン・マーティンとコンビを組んで売り出しました。日本ではこのコンビを「底抜け」と呼んだので、コンビ解消後もルイス主演の映画のタイトルには底抜け~が付きます。
「ジキルとハイド」を基にしたこの映画の見どころは、もちろんルイスが演じる二役です。変身前後のギャップの大きさが笑えます。
ルイスはチャップリン(体技)とウディ・アレン(話芸)の間にいたコメディアンなので体技と話芸の両方を繰り出します。
彼の芸は後進にも大きな影響を与えました。エディ・マーフィはこの映画を『ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合』(96)としてリメイクしましたし、百面相や大げさな動きはジム・キャリーが踏襲していますね。
日本ではぼんちのおさむちゃんがルイスの影響を強く受けています。
ケルプが心を寄せる女子学生を演じているのがステラ・スティーブンス。
彼の妄想の中で、60年代のおしゃれなファッションに身を包みながら、時にはかわいく、時にはセクシーに、何度も変身する彼女の姿も見ものです。
コメディには妄想も大事な要素の一つなのです。