ある意味ROCK的な幕引きの突然の死
■アーティスト名尾崎豊
■おすすめの作品
十七歳の地図
自論ですが、10年一周期の割合で衝撃を与えてくれるアーティストが登場します。
その中の一人が尾崎豊でした。
初めて耳にしたのは、当時やっていたアルバイト先、コンビニから流れたBGMだった事は記憶に残っています。深夜勤務だったので然程お客さんも来店しなかった、丁度「隙間」のような時間帯でした。
「十七歳の地図」がかかったのです。
世代的に同年代だったので、一瞬にして当人の音楽背景も分かりました……
1983年、シングル「15の夜」とアルバム「十七歳の地図」でデビュー、
「ああ、スプリングスティ-ンや佐野元春っぽいな」とボヤきつつも、それだけじゃない破滅的な何かを感じてなりません。何だか例えようのない「得体の知れなさ」を求めて彷徨うその唄に、ROCK的な姿を見たからなのだと思います。
その後アルバム「十七歳の地図」を買って聴きました。未熟な十代にもかかわらず、作品のクォリティに驚かされました。業界という「大人達」の技巧や息が掛かっている部分に、ちょっと不満もありましたが、いよいよ邦楽界にも、本気でロックンロールライフを体現する人が登場したんだという衝撃が大きかったです。
1992年、26歳での突然の死というのも、ある意味ROCK的な幕引きでした。もし彼が今生きているとしたら、一体どんな音楽を作り続けたのかな?と時折勝手に想像する事があります。
やっぱり愛や純粋さを謳い続けてるのか、それとバックビートを最大ヴォリュームにした、ディープで独自なロックンロールをやっているのかな……
出来る事なら、新しい世代への気づきの為にも、復活して欲しいものです。