砂糖
砂糖の歴史
2300年前、西インド遠征中のアレキサンダー大王の一行がサトウキビを発見したのがお砂糖との出会いで、サトウキビは、マルコポーロやコロンブスなどによって世界中に広められたと言われています。また、ナポレオン1世も甜菜糖産業を育成し、砂糖によって兵士の栄養を担ったようです。
ノストラダムスは、砂糖の研究をし、カトリーヌ・ディ・メディチのおかかえの占い師だった事もあり、フランスの宮殿で行われるレセプションで砂糖を使った料理のお披露目もしていたと言う文献も残っています。
日本に砂糖が渡来したのは、奈良時代。唐の僧、鑑真により宝物として正倉院に納められ、薬として使用されたように貴重な存在として珍重されていました。
歴史に名をなす偉人達は砂糖の魅力にとりつかれ、砂糖は、偉業を成し遂げるための活力源になっていたのでしょう。
砂糖の種類と使い方
よく使う砂糖として、上白糖、グラニュー糖、三温糖などがありますが、これらの違いの1つは、蔗糖の含有量の違いによるものです。サトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めて作るのが黒砂糖で、含蜜糖に分類されます。ミネラルが豊富に含まれていて、濃厚な甘さと独特の風味があり、お菓子などに使われる事も多いですが、煮物にも合うと思います。分蜜糖と呼ばれる分類には、次のようなものがあります。糖液からとる最初の結晶は、白ざらめ糖とグラニュー糖です。白ざらめ糖はグラニュー糖より結晶が大きく、高級なお菓子や飲料などに使われる事が多く、グラニュー糖は、上白糖よりも結晶が大きく、サラサラしていて、癖のない淡白な甘さでコーヒーや紅茶や焼き色が安定すると言う事でお菓子や料理に使われています。
白ざらめ糖にカラメルで着色したのが中ざらめ糖。中ざらめ糖は、独特の風味を持っていますので煮物などに合うと思います。
ざらめ糖類の結晶を取り出した後の、糖液から作られた物が上白糖で、日本で使用される砂糖の約半数を占めています。しっとりとしたソフトで上品な風味なので、何にでも合う万能なタイプだと思います。
糖液の三度目の結晶と言われ、ミネラルが上白糖よりわずかに多いのが三温糖で、甘さも強く感じ、コクがでますので煮物などにもむいていると思います。
サトウキビの糖液から糖蜜を分離して作る和三盆糖は、含蜜糖に分類され、高級和菓子の原料として珍重されています。
サトウダイコンの根を搾って、蔗糖を抽出した、甜菜糖はサトウキビと同じように上白糖、グラニュー糖なども作られていますが、世界の砂糖の7割以上がサトウキビから作られていると言われています。
保存方法
匂いが付きやすいので、匂いが強い物の近くにはおかないようにしましょう。例えば、ニンニクの近くに保存しておくと、ニンニクの香りのついた砂糖になるので注意して下さいね。栄養成分
脳は、どの臓器よりも多くのエネルギーを消費すると言う事をご存じですか? 砂糖は、脳の唯一の栄養源で、脳には砂糖が体内で分解されてできる“ブドウ糖”のみが供給されます。脳に栄養が送られていない状態が続くと、ニューロン(脳細胞)が死滅するとも言われています。
脳に蓄積できるブドウ糖量は、ごくわずか、脳は眠っていても、目覚めていても同じように働いていますので、朝起きた時は、脳は飢餓状態になっています。朝起きた時に糖分を補給する事も、脳にとってとても必要な事なのです。
砂糖を摂取してから、2~3分でブドウ糖に変化しますので、朝食を摂らない方はせめて、砂糖を加えたコーヒーや紅茶などを摂る習慣を付けると良いですし、日中、脳が疲れているなぁと思ったら、飲み物ブレークしてみるのもオススメです。
また、砂糖はブドウ糖や果糖などの単糖類に分解されてすぐに吸収されます。摂るとすぐに血糖値が上昇しますので、糖尿病や予備軍の方は摂取方法や、量に気を付けるようにして下さい。