アート・美術展/アーティストはどういう人?

金属の立体造形に圧倒される、國府理さんのアート

アート作品をつくる人=アーティストとは、どういう人なのでしょうか。いま生きているアーティスト、つまり現代美術のアーティストに直撃。今回は國府理さんに制作や作品の背景、アーティストの生きかたについて話を聞いてみましょう。

藤田 千彩

執筆者:藤田 千彩

アートガイド

國府 理さんのアトリエ

國府 理さんのアトリエ

ここは工場? いえいえ、アーティスト國府 理(こくふ・おさむ)さんのアトリエです。

住居の一角にある小さなスペースで、いま、國府さんは個展やアートイベントに出品する作品を制作しています。

金属を切ったり溶接して、架空ののりものを制作したり、植物を組み合わせた造形物をつくったりしています。

 

アーティストになるきっかけは?

中学生のころチラシ広告の裏に描いた自転車

中学生のころチラシ広告の裏に描いた自転車

現在43歳の國府さんが「アーティストになろう」と思ったきっかけは、小さいころから絵を描くことが好きだったからです。

「小学生のころ流行していたカウンタックのような自動車を、広告の裏にスラスラと描いていました」という通り、当時のラクガキも上手すぎる!

「ごく自然な流れとして、美術大学へ進学しました。僕の行った彫刻学科は、木を彫ったり、粘土をこねたりというより、何をつくってもいいという雰囲気がありました。金属を溶接することが好きだったので、そのころから自動車や自転車を改造して、立体的な作品をつくっていたんです」

見る人が想像できるものが美術作品

國府 理《Natural Powered Vehicle》 (2004) 撮影:豊永政史

國府 理《Natural Powered Vehicle》 (2004) 撮影:豊永政史

國府さんの作品は、ただののりものではなく、何かしらの想像力をかき立てられます。

例えばこの《Natural Powered Vehicle》。ヨットの帆を載せた自動車は、陸上も水上も隔たりなく、風の吹くままに走っていきそうですよね。

「排気ガスなど環境汚染をしている自動車が、風という無害の動力をつかって走ったらいいな、という思いで僕はつくりました」

この作品を見て、皆さんは何を想像するでしょうか?

 

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