切っても切れないモンゴル人と「酒」
ウランバートルの一般的な治安状況は、悪くはありません。日中ウランバートル市内を歩いている分には、怖い雰囲気は感じないでしょう。しかし、日本人の持つモンゴル人のイメージ(正しいかどうかは別として)に近いかもしれませんが、やはり酔っ払いとケンカは若干多く見受けられるように感じました。
酒なしには語れないモンゴル
自分も夜遅めの時間にウランバートル中心街の人気の少ない所を1人で歩いていたら(そもそもそれが良くなかったのですが)、前から来た男にすれ違いざまにイキナリみぞおちに一発入れられ、その場に倒れこんでしまいました。
フラフラながらどうにか立てるようになると、まだ遠方にその男が歩いているのが見えました。こちらも腕っぷしに自信がないわけではないので、すぐさま追いかけてやり返してやろうと思いましたが、苦汁の選択で思いとどまりました。
海外で警察のお世話にはなりたくないもの
あの時そのままリベンジを挑んでいたら、どうなっていたでしょう。目的を果たしたかもしれませんし、万一刃物でも持っていたら(モンゴル人は、肉を切るために携帯していることが多いそうです)さらに深手を負ってしまったかもしれません。もし警察沙汰にでもなれば予定通りに帰国して翌日から出社など出来なかったでしょう。
これを意気地なしと思うか、賢明と思うかは人それぞれだと思います。
しかし、長く海外を旅している人たちは、多かれ少なかれ必ずこういった理不尽に向き合って、自分なりの答えを出す経験をしているはずです。これを人生経験と考えるか、とばっちりと考えるかも、また人それぞれです。
モンゴルウオッカ「アルヒ」
モンゴルの酒は強烈なウオッカが有名
こんな話をしておいてなんですが、是非ご紹介したいのがモンゴルウオッカ「アルヒ」です。こいつを飲まなければモンゴルは語れません! モンゴルで主流のアルコールはこの舌の焼けるようなウオッカです! 日本で花といえば桜であるが如く、モンゴルで酒といえばこのアルヒです。度数40度を超える強烈ウオッカでカァーッと体を温め、厳しい冬を乗り切るのでしょう。
従って日本では余程の酒豪の部類に入る人でも、モンゴル人との勝負は避けた方がよさそうです。肝臓の出来が違います(笑)。
また逆説的ですが、酒が身近な国ほど酒に関する法律は厳しいもの。ここモンゴルでも路上などでの飲酒はご法度ですので注意してください。
民族の祭典、ナーダム
ナーダムの看板に描かれたモンゴル力士の勇姿
モンゴルといえばやはり「相撲」を思い浮かべる方も多いでしょう。夏の盛りの7月11日から13日までの3日間は、年に一度の国を挙げての競技大会「ナーダム」が開催されます! この3日間はモンゴル旅行のベストシーズン中のベストシーズンと言えるでしょう。
ナーダムで盛り上がるセントラルスタジアム
スフバートル広場から南に1kmほどのところにあるセントラルスタジアムはモンゴル相撲の力士と観客の熱気に包まれます! また街中ではテレビ中継に群がる市民の姿を多くみかけるでしょう。名実共にモンゴル最大のイベントですので是非日程を合わせて訪ねてみてください。
リオのカーニバルなどとは違って観客はモンゴル人がほとんどですので、ウランバートルのホテルがどこも一杯になるようなことはありません。
大草原を体験するにはテレルジへ
神秘的なまでに青と緑一色のテレルジの大草原。まるで別世界のような感覚にいざなわれる
テレルジの草原とゲル
実際、ウランバートルを一歩出ればあとは草原なのですが、何もない草原へ旅行者が踏み込んでいくのは難しいもの。ウランバートルから車で1時間ほどのところにあるテレルジは、旅行者向け施設が整っていて、気軽に広大な草原を体感することができます。
道中出合ったモンゴルの長~い貨物列車
ウランバートルから日帰りで行ける事もあり(長距離ですので、タクシーはホテルなどから信頼できるものを呼んでもらってください)、多くの旅行者に人気の場所です。
ゲルでのツーリストキャンプも!
テレルジの草原で群れ遊ぶ羊たち。時間の経つのは気が遠くなるほどに、ゆっくり
ゲルに泊まって夜を明かす
また、ゲルを主体としたツーリストキャンプもいくつかありますので(営業は6月から9月頃まで)、馬乳酒を飲みながら草原のロマンチックな夜を過ごしてみてはいかがでしょうか(真っ暗ですけど……)。