自分に合ったマンションを選ぶには、踏むべきステップがあります。ですがその一方で、インスピレーションも大切ですし、決断する時は思い切りも大切です。マンション選びの工程は、なるほどパートナー選びに似ています。

一目惚れが悪いわけではありません。大好きでお気に入りのマンションでずっと暮らせるならば、これほど幸せなことはありません。一目惚れに伴うリスクは、後悔。「こんなはずじゃなかった」と思わぬような一目惚れをしましょう。

そのためには、やはり事前準備。「自分を知る」ことが大切です。
そして、「惚れ直す」ことも重要。一目惚れした相手に惚れ直してから契約してください。

今回は、一目惚れしちゃったA子さんのお話です。

どうしても買いたいのです。買っていいですか

kichin

どこに一目惚れ?

A子さんのご相談はこんな質問から始まりました。A子さんの話では、一目惚れをしたマンションをどうしても買いたい。ここで買わなければ、二度と巡り会えない、それほど素敵なマンションのような気がする。けれど、いざ契約となると資金面で急に不安になり、FPを探して相談に来た、とのことでした。


ガイド「で、他のマンションと比べてみましたか?」
資金面の話に入る前に、購入目的や希望条件との適合度を知っておきたいと、そのマンションに決めるまでのプロセスをお伺いしました。

A子さん:いいえ。だって、そのマンションが一番ぴったりに決まっているから、比較は必要ないです。
ガイド:どうして、そのマンションが一番ぴったりだってわかるのかしら。
A子さん:どうしてって、ビビっと来たのです。

なるほど、典型的な一目惚れのようで、根拠はないけれど幸せそうなA子さんです。

ガイド「そのマンションのお気に入りポイントはどこですか?」
A子さん:場所です。今の住まいと同じエリアに建つマンションで、最寄駅は3つ隣です。乗換のたびに、お洒落な駅や街の雰囲気が気になっていました。そのエリアは、中古マンションや賃貸住宅はあるものの、私の知る範囲では新しいマンションはありません。そんな場所に新築マンションができるなんて夢のようです。

A子さんは、立地条件、お気に入りのエリア、という点のこだわりが強いようです。「この場所に新築マンションは、二度と出て来ないに違いない」との思い込みが伝わってきました。

ガイド「今のお住まいの場所はいかがですか?」
A子さん:今の住まいも駅から近いし、駅前も家の近くも便利で暮らしやすく、取り立ててここが嫌だという箇所はありません。しいて言えば、古いってことかしら。地震とか泥棒とか、新しいマンションだったら完璧だと思います。
ガイド:新しいマンションはすべて、古いマンションよりも地震対策や防犯体制が整っているのでしょうか。
A子さん:たしかにすべてじゃないかもしれませんね。そういえば誰かに聞いたわけではないので、自分でそんな気がしているだけかもしれません。

いろいろと伺っていると、一目惚れしたマンションは、なるほどA子さんの希望条件にジャストフィットのような気がします。ただ、自分の思いや希望をもとに想像しているだけで、資金計画に不安を持つように、確信が持てていない様子です。場所へのこだわりが強すぎて、建物やプランは、ほとんど目に入っていない様子です。A子さんは、そのマンションを気に入っているものの、何かしらの確信が持てないと、踏み切れないかもしれません。

次ページでは、資金計画についてです。