「持ち味」は「行動」に現れる
人には性格があります。その性格は結局のところ行動に現れます。人の行動を見て「あの人ってこういう性格かもね」なんていう会話はよくあることでしょう。同じように、人の心も行動に現れます。景気や活気、金融の相場などは人の「気」が行動に現れた結果であり、世の中のいろいろな現象は人の気持ちが行動として現れた結果なのです。こういった人の性格や心の現れである「行動」にはよい結果をもたらす行動とよくない結果をもたらす行動があります。よくない結果が出ないように行動を正すことはなかなか難しいもの。それよりもよい結果をもたらす行動に着目してそれを伸ばす、活かす方が効果的です。そのよい結果をもたらす行動はその人の「持ち味」から発揮されるのです。
持ち味とは
「持ち味」はその人の性格や思考・行動特性の中でも特長的な部分、つまりはよい結果に結びつく「個性」のことです。「持ち味」は誰もが持っていますが、自分では当たり前に発揮しているので気付きにくいこともあります。いくらよい行動、よい方法と思われることを短期的に継続したものの、結局自分が一番楽しく心地よい選択や行動をとった。そんな経験ありませんか?それは自分の持ち味が自然に心地よい行動へと導いているからです。そしてその方が結果的に物事がうまくいくのです。ちなみにこの持ち味の考え方は「コンピテンシー」という概念に基づいています。コンピテンシーとは1990年代にアメリカで人材活用の場に取り入れられ概念で「職務や役割における効果的ないしは優れた結果に結びつく思考や行動特性」と定義されています。何かができるという「能力」に注目した人材活用ではなく「何かをしている、それが成果に結びついている」ということに注目し、成果を生み出す思考や行動特性のことをコンピテンシーと呼んでいます。
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