引き金は「長期金利の上昇」と「中国経済の先行き不透明感」

株式市場

中国の指標が日本を大きく揺さぶった?

5月23日の東京市場は大揺れに。日経平均株価は前日比1143円28銭安の1万4483円98銭へ暴落。日経平均の下落率7.32%はこれまでで10番目の大きさといえ、ITバブルが崩壊した2000年4月17日以来13年ぶりの下げ幅となりました。

一体なぜ、暴落が起きたのでしょうか。その引き金となったのが、長期金利の上昇と中国経済指標の下振れです。

23日午前9時頃、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが急上昇。一時1%ちょうどまで上昇しました。これは、朝方米国債が売られ、米10年債利回りが2カ月ぶりに上昇した流れを引き継いだことによります。

この結果、「5月に入ってからのJ-REIT指数急落の理由は?」でも記載した通り、長期金利の上昇がJ-REITや不動産株の売りにつながりました。

またこれに拍車をかけたのが、「中国製造業購買担当者景気指数(PMI)」が市場予想を下回ったこと。5月の速報値は49.6となり、4月の確報値50.4から低下し、7カ月ぶりの低水準となったのです。

中国の景況感が悪化すれば、当然のことながら日本、オーストラリアなど中国との貿易などで密接に関連する国々の株も売られることにつながります。そのため、日本株の売りにもつながったといえます。実際には、ヘッジファンドの仕掛け売りなども手伝い、下げが下げを呼ぶ状況となっていったのです。

そして、株式だけではなく為替でも異変が起きます。朝方は1ドル=103円超の円安が続いていたにもかかわらず、株安や国債市場の不安定さからリスクヘッジの円買いが生じ、1ドル=101円台へ。円高へ振れたことも株安を助長したといえるでしょう。

こうした結果、売りが売りを呼ぶ状況がさらに加速、株式指数先物へのまとまった売りが相場の下落を加速させたこともあり、23日の日経平均株価終値は歴史上に記録を残す値ともいえる1143円もの暴落が生じたのです。

今年も結局、5月はアノマリー通りとなるのか?

円安傾向の一服、長期金利上昇が予測されることによる企業の投資負担増、不動産へのマイナスの影響、中国経済の先行き不透明感に伴う世界経済への悪影響、こうした事象から株価は調整時期に入ったととらえることができます。

これまで一本調子で上昇してきた日本株。当然のことながら調整があってしかるべき時期にきたといえます。ただし、暴落した5月24日現在では、5月1日からみても上昇している点には変わりありません。

2013年5月の株式相場をアノマリー(経験則)から考える」でも記載しましたが、いつもの年であれば5月は調整時期。もしかしたら結局今年も下がるのか?と頭をよぎってしまいます。

果たして調整が長引くのか、それともスピード調整で終わるのか、一般的に考えればいずれにせよ調整後、7月の参議院選挙に向けて株価は再度上昇傾向に向かうのではないかと思われます。

もしさらなる下げが起きた場合には、下値で拾っていくとよいでしょう。それが今の賢い日本株投資法ではないかといえます。

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