将棋日本シリーズは、午前に「テーブルマークこども大会」で始まり、午後に「JTプロ公式戦」が行われるというイベント。将棋大会から参加すると、一日がかりですが、それでも飽きさせない工夫がたくさんあります。

九州から北海道まで11地区で開催

全国11地区で行われ、2013年は、6月15日(土)の熊本大会に始まり、石川、静岡、北海道、宮城などを回って、11月10日(日)の東京大会で終わります。詳しい日程表は将棋日本シリーズ公式サイトに出ています。こども大会に参加するには、事前申込が必要で、だいたい2週間ほど前に締め切ります。「テーブルマークこども大会」の参加も、「JTプロ公式戦」の観覧もすべて無料です。

「テーブルマークこども大会」の参加対象は、将棋を指せる小学生以下の子ども。指せるといっても、強い必要はなく、将棋を覚えたばかりの子どもも多数参加します。昨年の参加者は全国で9千5百人を超え、今年は1万人超えが期待されています。同伴の保護者、「JTプロ公式戦」を見に来る観客を含めると約3万人が参加。将棋日本シリーズは、将棋界最大といっていい大イベントなのです。

同時に1カ所で1574対局!

最も参加者が多い「テーブルマークこども大会東京大会」は、昨年3196人が参加。「同時に1カ所で行われた将棋の対局数ナンバーワン」に挑戦し、1574対局が、多記録として「ギネス世界記録™」に認定されたほど。
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2012年の東京大会の様子。3196人の子どもたちが将棋盤に向かう様子は壮観



「テーブルマークこども大会」は低学年部門と高学年部門に分かれていて、まず最初にブロック対局が行われます。受付時にもらった自分のブロック番号をたよりに席を探します。1ブロックは24人。ブロック対局は3局で、2局目は勝った子ども同士、3局目は連勝した子ども同士で当たるようになっていて、3連勝できるのは8人に1人。3連勝した子どもだけが、トーナメント戦に進みます。

人数の多い東京では、2012年にはトーナメントは8回戦行われました。限られた時間にたくさんの対局を進めるため、対局時計が使われます。持ち時間は短く、自分の手を指したらすぐに対局時計のボタンを押し、自分の時間を使い切ってしまったら、負けという厳しいルールです。そのため、トーナメントを勝ち上がるには、対局時計に慣れている、早く指すということも必要になってきます。会場には、対局時計の使い方を教えてくれるコーナーがあるので、使ったことのない場合は、そこで練習してみましょう。

駒型消しゴム集めに夢中に

この大会の良いところは、トーナメントに進めなかった子どもは、自由対局が楽しめるところ。自分で相手を探して声をかけて対局する形で、一局終わるごとに受付に行って、勝敗のスタンプを自分のカードに押してもらいます。勝ち数や、対局数に応じた駒型の消しゴムがプレゼント。負けても、たくさん対局すれば、いろいろな駒を集めることが可能です。

どの子も、1つでも多くの種類の駒型消しゴムを集めようと夢中。終わったらすぐに次の相手を探して積極的に声をかける子がたくさんいるので、自分から声をかけるのが苦手な子でも、向こうから声がかかります。わずか1時間半で、15局以上対局する子も。

トーナメント戦は、自由対局と同時進行で行われますが、トーナメント戦に負けてしまった子は、途中から自由対局に回ることもできます。

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「テーブルマークこども大会」決勝ステージの様子。男の子は黒い羽織、女の子は鮮やかな色の羽織を着用します

トーナメント戦を勝ち上がり、低学年部門、高学年部門それぞれの決勝は、決勝ステージと呼ばれ、プロの公開対局の前に、同じステージで行われます。羽織袴を着用しての対局です。その姿にあこがれ、ステージに上がることを目標に努力している子どももいるそう。子どもが羽織袴で対局する姿を見たいと、親のほうが、熱い気持ちで参加している例も。

写真では、男の子と女の子が対局していますが、女の子の鮮やかな和服姿は、実はレア。将棋をやるのは男子が多い上、男女で棋力差もあって、決勝ステージまで勝ち進む女子は、全11地区の大会で1人か2人。これまでに決勝ステージに上がった女子の中には、史上初の女流タイトル五冠を達成した、里見香奈女流五冠もいます。
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