公的手当/キャリアアップに役立つ給付金・助成金

教育訓練給付、誰がもらえる?手続きはどうする?(2ページ目)

教育訓練給付金制度とは、働く人の主体的な能力開発の取り組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付金制度です。平成26年10月に大きく変わりました。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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■専門実践教育訓練給付金を支給対象者
1.雇用保険の一般被保険者(正社員またはパート)や日雇い・短期雇用での在職者で、支給要件期間が通算して10年以上(教育訓練給付金を初めて活用する場合は2年以上)ある人。
専門実践の条件

専門実践教育訓練給付、条件は?







2.雇用保険の一般被保険者(正社員またはパート)や日雇い・短期雇用での退職者のうち退職日翌日から1年(延長された場合は最大4年)以内に指定教育訓練を受け始めた日があり、雇用保険に入っていた期間があわせて10年(教育訓練給付金を初めて活用する場合は2年)以上ある人。

専門実践、合計期間

専門実践教育訓練給付、合わせて必要な期間。








■教育訓練支援給付金を支給対象者

教育訓練支援給付金を受けるには、専門実践教育訓練給付金を受ける要件を満たしたうえで以下の要件が必要です。教育訓練が終わるまで受けられる給付金です。

1. 訓練期間中、失業状態にあること。
2.初めて専門実践教育訓練(通信制、夜間制を除く)を受講し、開講日が平成31年3月31日以前であること。
3.受講開始時に45歳未満
4.自治体の長や会社役員でないこと。

年齢や雇用形態によっては教育訓練給付の対象外に

66歳前

66歳になる前に……

65歳になると雇用保険の高年齢継続被保険者になり、一般被保険者ではなくなります。したがって65歳の誕生日の前々日現在で前ページの支給要件期間を満たし、66歳の誕生日の前々日までに指定教育訓練校で受講を開始しないと、教育訓練給付の支給対象者になることができません。

雇用保険に加入しない労働時間の短いアルバイトの方や公務員、自営業の方なども残念ながら教育訓練給付の支給対象外になります。

教育訓練給付の支給対象者に該当するかはハローワークで確認できます。ハローワークに備え付けられている「教育訓練給付金支給要件照会票」に記入して提出すれば、後日結果が郵送されてきます。

教育訓練給付の支給額はどれくらい?

1.一般教育訓練給付の支給額
一般教育訓練給付の支給額は受講者本人が指定教育訓練学校などに支払った教育訓練経費(最大1年分の受講料や入学料など)の20%相当額です。

例えば資格を取るために指定教育訓練校に通い20万円費用がかかったとします。期間内に支給申請手続きをすると20%である4万円が雇用保険から教育訓練給付として支給されるのです。上限額は10万円までで教育訓練経費が4000円以下の場合教育訓練給付は支給されません。

2..専門実践教育訓練給付の支給額
専門実践教育訓練給付金の支給額は、教育訓練受講中に受講者本人が指定教育訓練学校などに支払った教育訓練経費(最大3年分の受講料や入学料など)の40%相当額で最高96万円です。

教育訓練受講後、資格を取り、なおかつ受講終了後1年以内に再就職した場合、指定教育訓練学校などに支払った教育訓練経費(最大3年分の受講料や入学料など)の60%相当額で最高144万円まで支給されます。4000円以下の場合教育訓練給付金は支給されません。

3.教育訓練支援給付金の支給額

教育訓練支援給付金の支給額は、専門実践教育訓練受講者が退職する直前の6か月間の賃金を180で割って、その40%から22.5%の額です。例えば、退職直前の給料(交通費込)が30万円で6か月間教育訓練を受けるのなら、教育訓練支援給付金の額は、最高で54万円です(失業手当をもらえる期間は、失業手当優先支給)。

次のページでは、手続きについて確認してみましょう。
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