子どもは何気ない日常生活の中で
子どもが育つ上で親と向き合う時間が最も長い住まいは特別大切な場所です。したがってどんな家に住むかは生きていく上でさまざま影響を与えてくれるでしょう。たとえば自然と触れ合える空間は感性を育て、走ったり動き回ったり、全身を使って遊べる空間は体の発達を促してくれます。さらに社会性を伸ばすには人と一緒に何かをする空間を設けるのも良いでしょう。こうした工夫は何気ない日常生活の中で自分のもつ能力を引き出していってくれるのです。具体的にはどんな工夫が考えられるのでしょうか?育つ力を伸ばすという工夫 ~前半~
住まいは子どもを育てるだけでなく育つ力を伸ばすという工夫も大切です。主に次のような仕掛けをすることで育つ力を伸ばすことが考えられます。
1.リビングを吹抜けに
どこにいても家族の気配を感じさせる工夫。床の高さをずらすスキップフロアと吹き抜けにして全体をひとつにします。
2.リビング・ダイニングを回遊する
家具のレイアウトと建具の開閉に工夫。動きまわれるスペースの確保と建具を工夫して広さの演出も図ります。
3.リビング階段
リビングを通って2階の個室へ。小さいころから日常的に家族とコミュニケーションをとる習慣を身につけさせます。
4.自分の居場所
子どもがワクワクするスペースやコーナーをつくる工夫。子どもは凹凸がある空間が好き。創造力や想像力を掻き立ててくれます。