査定=媒介契約締結の場ではありません
査定をしたのち、媒介契約締結…というのが通常の流れです。流れ自体、確かにそれで間違いありませんが、媒介契約締結の前提に査定があるわけではありません。査定はあくまでも「現在の相場・市況で売れる価格を知るための方法」と考えてください。査定と媒介契約は別物です
しかし、査定は不動産会社のアピールを聞く場所ではありません。そして依頼する不動産会社によって、成約価格にビックリするほど大きな差は出ません。その辺りを売主サイドがよく理解しておく必要があります。
しかし、媒介契約締結を誘引すべく、高い査定金額を伝えることが完全にダメだという訳ではありません。周辺物件の売出・成約状況を踏まえ適正な金額を提示した上で、「即現金化したい」「多少時間がかかっても良い」などの売主の売却事情を踏まえ、「急いで売る必要はないようですから、最初は少し高くてもご希望の金額で出してみたらいかがですか?」と売却方法を提案することは、短期間で取引をまとめてしまおうと考えているのではなく、時間がかかっても少しでも高く売ってあげようとする不動産会社の真摯な姿勢であり、売り手側の利にもかなったことなので良いと思います(査定ではなく提案、ですけどね)。
査定とは別に、そのような提案があれば、仮に販売後売れずに、金額の見直しをする際も、違和感なく受け入れることが出来るはずで、「査定の時と話が違うじゃないか!」と、トラブルになることはありません。
満足いく売却を行うために
まず不動産会社の言う、耳触りの良い査定金額を鵜呑みにしてはいけません。そして金額を伝えられたら、「それは3か月以内に確実! に売れる金額ですか?」と聞き返してみてください。「可能性の問題なので確実とは…」と言うかもしれませんが、すかさず「では 担当者であるあなたが80%の確率で売れると思う金額はいくらくらいだと思いますか?」と聞いてください。
ここまで釘をさしておけば、当たり障りのない、オブラートで包んだような金額を言ってくる会社はあまりありません。その会社が心の底で思っている、売れると思う金額に近い数字が出てくるはずです。
大切に扱ってくれる不動産会社を選びたいですね
しかしそれには臆せずひるまず、勇気をもって突っ込んでみてください! それが結果的に幸せな不動産売却につながるのですから。