子育て/子育て・ママ育て

母親も、すくすく育つ世の中に。産後「ドゥーラ」とは(3ページ目)

子どもが産まれても、父親が仕事から帰ってくるのは、子どもが寝静まった後。いま、子育てのすべてが、母親ひとりの肩にのしかかるようになってしまったのではないか……。「ドゥーラ協会」は、社会で、みんなの手で、子育てを担うことを提案しています。どうして子どもは、社会の宝物と呼ばれているのか、みなさんも一緒に考えてみませんか?

執筆者:増村 江利子

おっぱい以外の子育ては、みんなに手伝ってもらおう

産後の母親にとって必要なことは、なにも特別なことではないと丑田さんは考えます。家事を手放して、赤ちゃんと一緒に少しでも休んで、栄養のあるご飯をしっかりと食べて、出産と慣れない子育てで疲労が重なる心身を、ゆっくりと整えていくこと。ドゥーラという存在だけでなく、ご両親や父親など、気恥ずかしさや他人に頼りたくないなどの気持ちもあるかもしれませんが、おっぱい以外の子育ては、みんなに手伝ってもらうことが当たり前、というくらいに考えてほしいのだそうです。

「ドゥーラ協会では“産後ドゥーラ”を養成していますが、母親に寄り添うこと、それが「ドゥーラ」の使命だと考えています。その地域の子育て環境をきちんと知ってもらって、地域のなかで子どもを育てていく。産後のメンタリティも動きやすい時期に、心に寄り添うことを大切にしたいと考えています。それから、父親にも“ドゥーラがいるから帰宅が遅くなってもいいや”ではなく、母親自身が心身ともにすこやかに過ごすことが大切で、そのために母親を支えてあげることの大切さを知ってほしいと思います」(丑田さん)
産後ドゥーラ養成講座では、知識の習得だけでなく、実習やグループワークに重きが置かれている

産後ドゥーラ養成講座では、知識の習得だけでなく、実習やグループワークに重きが置かれている

 “子どもは社会の宝物”といいますが、夫婦ふたりのときには「パートナー」という関係性だったのが、子どもが生まれると「家族」という単位の“社会”になります。人との関わりそのものを、いちから学び直す機会がそこにはあるのかもしれませんね。


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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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