異国情緒溢れる「横浜山手」で西洋館めぐり
安政5年(1859年)、今からちょうど150年前に横浜港が開港してから、丘の上の山手地区が外国人居留地とされました。石川町駅を出てすぐの急坂をあがり、港の見える丘公園までの約2キロ程の道沿いに、いくつもの西洋館が今なお残っています。街並みには異国情緒が漂い、優雅な散策を楽しめます。まずは「外交官の家」。並んで建つのが「ブラフ18番館」。庭園を眺めながらコーヒーをいただけるので、手始めに地図を広げるのにはちょうどいいです。
山手資料館は、もともとは明治42年(1909年)に私邸として建築された建物で、横浜最古の木造西洋館です。大正15年(1926年)に建てられたエリスマン邸は、スイス人貿易商エリスマンの私邸として建てられたもので、設計したのは建築家であるフランク・ロイド・ライトに師事したチェコ生まれのアントニン・レーモンド。
アントニン・レーモンドは、大正8年(1919年)、旧帝国ホテルの建築の際にフランク・ロイド・ライトの助手として来日、後に東京女子大学本館、東京女子大学礼拝堂、旧東京ゴルフ倶楽部、札幌聖ミカエル教会、リーダーズダイジェスト東京支社など、日本全国に多くの作品を残したことから「日本現代建築の父」とも呼ばれています。
それぞれに歴史を持つ建築物は何度見てもいいものです。季節の微妙な光加減によって壁や屋根の輝きが変化するのも、古いものの持つ美しさのひとつです。
■横浜山手周辺
・URL:http://www2.yamate-seiyoukan.org/(公益財団法人 横浜市緑の協会)