歴史に彩られた吉野に役行者ゆかりの寺社を訪ねる
大阪・近鉄阿倍野橋から近鉄特急で1時間20分で吉野に到着します。吉野は、遥か昔から歴史の舞台としてたびたび登場します。飛鳥時代には、壬申の乱の折に大海人皇子が身を隠し、そして、南北朝の争乱の時には、後醍醐天皇が南朝の都と定めました。そんな吉野には古い歴史を誇る寺社が山肌を縫うように堂宇や社殿を構えています。特に、修験道を開いた役行者ゆかりの寺社が多いのが特徴です。
金峯山寺は、役行者により、今から1300年前に創建されたという古刹で、修験道の根本道場とされます。本堂の蔵王堂(国宝)は高さ34m、四方36mの大堂で東大寺大仏殿に次ぐ大きさ。堂内には本尊で秘仏の蔵王権現三体の他、多くの尊像が祀られています。
吉水神社は、元は吉水院といい、ここも役行者が創建した吉野修験宗の僧坊でしたが、明治になり後醍醐天皇を祀る神社となりました。京の都を足利尊氏に追われた後醍醐天皇が吉野において先ずここを行在所として南朝を樹立したことによります。書院には後醍醐天皇玉座の間が残ります。
また、吉野は日本を代表する花の名所として知られています。春が訪れると、吉野は全山が桜の花に埋め尽くされ、多くの花見客が訪れ大変な賑わいをみせます。
■吉野
・住所:奈良県吉野郡吉野町
・電話:0746-32-1007 (吉野山観光協会)
・HP:www.yoshinoyama-sakura.jp/
・アクセス:近鉄吉野口駅から各スポットへ