東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/23区西[中野・杉並・練馬]

中野、杉並、豊島区では平均300万円台に(2ページ目)

23区北西エリアの各区でも、平均坪単価の上昇が続いています。中野区、杉並区、豊島区では平均坪単価が300万円台に達しました。なかには北区のように2006年に比べて20%以上の上昇率を記録したところもあります。

執筆者:山下 和之

ワンルーム増加で前年比20%台の上昇の北区

2007年の北区の平均坪単価は2006年に比べて26.3%も上がり、上昇率は北西エリアのなかで最も高くなりました。なぜ、こんなに上がったのでしょうか。

「最大の要因は、ワンルームマンションが増えたことです。地価上昇から都心部でのワンルーム分譲が難しくなっているため、ワンルームの立地が周辺区に広がっていることを反映しています」(前出・井出氏)

ワンルームマンションは、専有面積が狭いこともあって、坪単価が高くなる傾向があります。2007年に北区で分譲されたワンルームマンションも坪単価は300万円を超えています。これが大きく影響して2007年1月~11月の平均は274.8万円になったようです。2004年の底値に比べると54.1%もの上昇になります。

板橋区の上昇率は一桁台にとどまる

板橋区の2007年1月~11月の新築マンション平均坪単価は232.0万円。2006年の平均坪単価は212.1万円でしたから、上昇率は9.4%。北西エリアのなかでは唯一、一桁台の上昇にとどまっています。ただ、2003年の底値の167.8万円からみると38.3%の上昇率であり、底値からのアップ率は他の区とほとんど変わらない水準となっています。2006年までにある程度上昇していたため、2007年の上昇率はさほどではないレベルにとどまったという見方もできそうです。

なお、平均専有面積をみると、2003年までは70m2台だったのが、2004年には60m2台になり、2007年は60m2切って56.65m2になっています。

急速に専有面積の縮小が進む練馬区

練馬区でも板橋区同様に平均専有面積の縮小が進んでいます。2005年までは70m2台を維持していたのが、2006年には60m2台になり、2007年は58.79m2台まで縮小しました。練馬区や板橋区はファミリー向けマンションが大半でしたが、この2、3年はワンルームやコンパクトタイプのマンションも増え、平均専有面積が急速に縮小しているようです。

その練馬区の2007年1月~11月の平均坪単価は244.5万円。2006年の218.9万円から11.7%のアップで、最も低かった2004年の188.8万円からみるとこの3年間で29.5%上昇したことになります。

■23区西北 新築マンション供給動向
(単位:坪単価=万円、平均専有=m2
市区名   2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年
1~11月
北区 分譲戸数 792 1348 735 762 1225 699
平均専有 70.50 71.59 67.59 62.02 58.81 48.32
坪単価 192.0 188.8 178.3 204.3 217.6 274.8
板橋区 分譲戸数 1723 1426 2020 1326 1375 1629
平均専有 72.08 73.25 67.61 69.50 64.60 56.65
坪単価 175.3 167.8 181.2 177.8 212.1 232.0
練馬区 分譲戸数 2099 1420 1428 1831 1187 840
平均専有 72.76 70.29 70.10 70.05 63.33 58.79
坪単価 197.5 195.9 188.8 200.4 218.9 244.5
(データ提供/東京カンテイ

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