イメージ写真

改正後の「住宅ローン減税」 中古住宅の購入者は最大控除額が2分の1に減額

1月28日に開会し、6月26日まで150日開かれる今国会。皮肉にも、現在の安倍首相が2006年9月に“初めて”総理大臣に就任し、その後、健康問題を理由に1年で職を辞して以来、毎年のように首相交代が相次いだことで、その都度、税制改正スケジュールにも少なからず影響を与えてきました。

そうした苦い経験からか、自民・公明・民主の3党は2月下旬、2013年度税制改正関連法案について「年度内の成立に最大限努力する」との合意文書の署名にこぎつけました。無用な国民生活への悪影響を回避しようというわけです。その甲斐もあり、本法案は3月末までに成立する公算です。ひとまずは安心といえるでしょう。

しかし、喜んでばかりはいられません。マイホーム検討者の最大の関心事である住宅ローン減税について、とても気になる点があります。購入したマイホームが「新築」か「中古」かの違いで、住宅ローン減税の控除額に差が生じようとしています。税制改正大綱には「注釈」として記載されているため、丹念に読まないと見落としてしまいそうな注意書きです。

2014年4月以降に入居すると、最大控除額は400万円に拡充/2013年度税制改正 

まずは確認を兼ね、住宅ローン減税に関する2013年度の改正内容を整理しておきましょう。

本改正では適用期限が2017年末まで4年間延長され、一般の住宅の場合、最大控除額が2013年入居に比べて2倍の400万円に引き上げられます。さらに、住民税からの控除上限額も9万7500円から13万6500円へと引き上げられ、控除額が少なくなりやすい低所得者へ配慮がなされています(下図参照)。

本音は、消費税率の引き上げに伴う一時的な負担増による影響を緩和・平準化し、住宅市場に混乱を与えないようにするのが最大の狙いです。住宅投資は内需の柱であり、ようやく回復し始めた景気を腰折れさせないためにも、住宅税制によって需給調整を図りたい考えです。

住宅ローン減税の注釈

 

中古住宅においては、14年4月以降に入居しても最大控除額は「200万円」のまま 

ただ、前述したように今回の税制改正には気になる点があります。というのも、税制改正大綱には以下の注釈が付記されているからです。

住宅ローン減税の注釈

 

つまり、たとえば消費税が課税されない中古住宅の個人間売買の場合など、2014年4月以降に入居しても、住宅ローン減税の最大控除額は200万円のままということになります。負担増の影響を直接、受けない人には住宅ローン減税の恩恵も付加しないというわけです。恐ろしいほど愚直なまでに、13年度税制改正は消費税増税を意識した内容になっています。

その結果、たとえ入居時期が同じでも、購入したマイホームが「新築」か「中古」かの違いで住宅ローン減税の控除額には大きな差が生じることになります。せっかく、国策としてストック重視社会の実現を目指そうとしている最中にあって、“中古住宅離れ”につながらないか心配です。「もともと消費税の負担がないのだから…」といった理由付けは説得力を欠きます。

中古住宅(個人間売買)の購入を検討中の読者の皆さまは、住宅ローン減税の最大控除額が新築住宅の2分の1(最大200万円)になることをご承知おきください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。